弦の摺動振動、穴の振動・共鳴、叩かれて振幅振動。 そして 煮る道具 | 東之宮古墳 発掘写真集

東之宮古墳 発掘写真集

犬山市 白山平 東之宮古墳 覚え書 (前方後方墳)

 古代のオーケストラの各種楽器は弦・管楽器・打楽器。この組み合わせは近代オーケストラでも同様です。

日本の律令期・古代オーケストラも同じ構成の楽器でした。

 不思議な事に この古代楽器群は扱いやすい方向には進化せず、日本では逆に退化してしまいます。

 

 庶民の日常雑器も不思議な経緯を示します。

それは、古墳時代以降に煮沸用途の土器が数量的減少を示すという点です。 

 古墳時代以前の弥生・縄文時代の遺跡で煮沸用途の土器が出土しない住居遺跡は知見上 知りえていません。

 古墳時代以降 一般に 鉄鍋に置き換わり 鉄はリサイクルの対象だったと理解されているようです。 

 一部石鍋地区も。 数量的には少なく、その後 瓦器質へ。地域によっては 羽釜も。

 古代製塩遺跡において、薄手の製塩土器が減ずる事と同期しているようにも思えます。

 

 律令期以降 庶民層の煮沸用途の 現代の鍋に相当するものは?

鉄鍋や石鍋は 誰に所有権があったのでしょうか?

 

 10世紀以降、地域実行支配者層が 土地や寺院を寄進する過程(律令制度崩壊過程)で 庶民向け煮沸土器の減少が加速しているように思えます。

 在地実効支配者が自分が所有する寺の奴隷を手放したくない時、寄進という手段で奴隷の確保という抜け道を採用しているようです。

 

 煮沸用途の土器が出土しない時期(古代から中世、近世前葉)、日本は鉄鍋所有者の命に従属する庶民層がいて、身分低下した人々として 後の時代の名称で 下人・所従という奴隷層が存在、彼らは支配者層から 使役・売買・遺産相続の対象だった。

 

 日本の古代楽器が質的低下・退化をするのは、この時代 (奴隷制度許容時代) を反映しているのだと思います。

 そして 煮沸用途の瓦器 (内耳土鍋や羽釜)は ほとんどの地区では、中世後葉に出現し、現代の土鍋へ 耳は取れて継続しています。

 

 そして 日本の古楽器と雅楽が復活するのは、西洋音楽に触発された明治期以降。

 私達庶民層が 雅楽に接するようになったのは 昭和期から平成期。

売春防止法1956が機能しだした時期以降に重なります。

 

残念ながら 21世紀 日本は歴史的退行をしています。

警察官でありながら風俗嬢は 今日2019.02.02のニュースでの出来事です。そして世襲政治家が、文民として韓国のレーダー照射を問題視。自衛隊の武官は問題視していないにも関わらず

 

 そして 日本の古墳時代はとても不思議な時代です。

別のところでも記しましたが、庶民層がお墓を喪失していく過程の時代。

 

 鎌倉・室町時代 ほとんどの庶民層は 墓を喪失。当時の貴族層でも その多くで お墓が特定できない時代。

この時期、ほとんどの地区 庶民層の遺体は 野ざらし放置。

もっと散所のタンパク分析やカルシウム分析等化学分析が必要なのでは?

 

 なぜ 冬は暖ったかく 夏は涼しい竪穴式住居が 平地式住居へ変化するのでしょうか?  

竪穴住居は個人や家族の所有、一方 平地式住居の多くは簡易的な物が多く、かまどや囲炉裏を庶民層が手に入れるのはずいぶん後の時代。

 

 西洋楽器も 古代国家のオーケストラ楽器群が復活・再興するのはバロック期。

その間の西洋中世は 楽器にとっても暗黒時代。

日本中世も同様、中世の楽器は退化していた。