指揮/アラン・ギルバート


ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68

ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 op.73


ギルバートのブラームス交響曲チクルス。今年度は今回だけの客演というのが首席客演指揮者としては少し寂しいですが。


この2曲の組み合わせで1番が先というのは個人的に違和感はあるのですが、作曲順に進めたいという意志なのですかね。

両曲とも演奏時間は45分、比べると1番より2番の方がゆったりしたテンポでした。

14型の対抗配置。

1番が始まってほんの一瞬の間があって、低弦のブンという唸る音が聴こえてきました。

都響の弦は屈指の質と量を兼ね備えていて、最近ではあまり聴けない重厚な響きです。1番は緊張感に溢れているように感じました。ギルバートは2曲とも暗譜で、隅々まで手の内に入っていて、所々少し違いも生み出してはいますが、奇を衒わないテンポや解釈で安心して聴いていられます。まさに王道のブラームス。


楽章ごとに緩急緩急に感じられた2番、前半の14型から16型に増やしていたような気が。一楽章は曲の特性もあってか脱力していると感じるくらい力みなく始まり柔らかな響きが心地よく、2楽章の途中からエネルギーがアップしていくようでした。3楽章の最初オーボエとフルートのソロが目立ちますが、それだけでなくクラリネット、ファゴットが合わさるからこそ合奏に深みが出ますね。素晴らしい八重奏でした。こういう生でしか聴こえない部分があるからホールに通うのです。

フィナーレは煽らずとも自然に熱量、音量が盛り上がっていく素晴らしいクライマックスでした。

今日のもう一つの目玉ははホルン。シティフィルの方の客演ですね。この方、余計なお世話ですが、早く首席にすればいいのにとずっと思っているのですが。普段のオペラシティより音が広がってより豊かな響きに聴こえました。前後半ともに奏者では一番喝采が大きかったです。


重厚な緊張感に溢れる1番、柔らかい2番の曲想を描き分け甲乙つけ難いですが、個人的には2番をとります。来週の3番、4番も楽しみでなりません。