指揮: 沖澤のどか

ピアノ: デニス・コジュヒン

女声合唱: 東京混声合唱団*

NHK交響楽団


イベール/寄港地

ラヴェル/左手のためのピアノ協奏曲

ドビュッシー/夜想曲*


フランスものでも実演ではあまり取り上げられないイベールとドビュッシーが演奏されるということで出かけました。


フランスものは弦のトレモロやグリッサンドなど繊細な音が楽しみなのですが、NHKホールの悪条件では全然聴こえないのは残念。ただこれは今年1月のソヒエフでも同じ。サントリー定期もあるのだから曲目とホールの組み合わせは選んでほしいです。


全般的にどの曲も同じように聴こえました。音色面での繊細さはホールの問題としっかりかっちりした振りであまり感じられず、その代わり音量があるところはテンポを早め、全体のバランスも良く造形がしっかりしていた印象で、打楽器のリズムの素晴らしさも特筆ものでした。

同じフランスものでもノットやデュトワと比べると、曲による響きや解釈の違いが感じられず、テンポの変化も別の演奏会でも同じような印象が。イベールの最初の楽章の途中で急にスピードを上げたのは少し驚きましたが、楽譜通りかは読めない悲しさで、素人が偉そうにすみませんが、緩急の差が大きすぎるように思いました。


イベールは先月ノット東響で聴いたばかり。最初の弱音がほとんど聴こえないくらいから始まりました。フルート、オーボエ、トランペットなどソロは上手いのですが、ノットの時と違って地中海の情景は浮かんで来なかったのはホールのせいだけなのか。


2曲目は睡魔に襲われてしまい、ソリストの強靭な打鍵は記憶に残っているのですが、それ以外は夢の彼方…。


最後はドビュッシーの夜想曲。舞台下手端に16名の女性合唱が美しい。


カーテンコールでは指揮者に花束も贈られたり、楽団員から足踏みで指揮台に立つよう促したりと評判は良さそうに見受けられました。


1時間20分ほどで終演。今回で休憩なしのCプロは終わり。個人的には休憩なしで時間を有効に使えるのが好きだったので選択肢が限定されて残念。

NHKホールでのフランスものは気乗りしませんが、11月のヤマカズさんでまた聴くことになりそうです。