指揮:トゥガン・ソヒエフ
ピアノ:松田華音
演奏:NHK交響楽団
ムソルグスキー(ショスタコーヴィチ編)/歌劇「ホヴァンシチナ」─前奏曲「モスクワ川の夜明け」
ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲 第2番 ヘ長調 作品102
プロコフィエフ/交響曲 第5番 変ロ長調 作品100
だいぶ時間が経ってしまいましたが、2週間近く経っての振り返り。
松田華音のショスタコーヴィッチ、ピアノ協奏曲二番の2楽章から参戦。
低音の厚み、諧謔性に溢れるタッチ、外界から入ったばかりで別世界を感じた。
ソヒエフのプロコ、聴きに来た甲斐があった。46分ほど。
前週のストラヴィンスキー火の鳥は透明感と色彩感に溢れていたが、このプロコはロシアの音。全体通して細部まで丁寧な作り、堂々たる構え。各楽器も素晴らしくて枚挙に遑がない。
1楽章はややゆったり目のテンポの緩徐楽章。弦のメロディーと管やリズミカルな打楽器のバランスが良い。徐々に後半にかけて盛り上げていって、最終盤の轟音はヒリヒリとした痛みを覚えるほど。弦もヴァイオリンの切り裂くような響きを厚い中音域と重厚な低音が支えていた。
2楽章は緩急と強弱の差を大きく取り、前半は疾走、中間部に入る前にテンポとピッツィカートの音量を落とし、止まりそうなリズムでそこから再びアップテンポで後半に繋いだ。
3楽章もゆったりめ。クラリネットのメロディーにフルートが入った後の弦が美しい。中間部の轟音もこれまでのソヒエフでは聴いたことがない。再びビロードの弦がメロディーを美しく歌う。
4楽章は中庸で快活なテンポ。最後の狂騒、轟音でもうるさくはない。このあたりはソヒエフの音響設計の巧みさだろう。一際目立ったウッドブロックや、トライアングルから瞬時にタンバリンに移った打楽器奏者もすごい。ピアノ付きの交響曲、本曲では鍵盤楽器でなく、打楽器の一部のようだった。曲を通してのトランペットの強烈な音とリズムも素晴らしかった。
1月の4つのプログラム、多彩な表情が楽しめた。
個人的には最近フランスものの比率がだんだん減って来てその分ドイツものに回っているのが寂しいけれど、11月もショスタコ8番など今から楽しみ。


