牡牛座の人78(Y−side) | ともりの気分

ともりの気分

東方神起大好きなともりです(^^)
チャミを溺愛し、ユノに癒される毎日。
二人を永遠に応援し、愛します。
小説に挑戦しています。
お見苦しい内容もありますが、
共感してくれると嬉しいです(^_^)v

「帰るんだ…」
「だって…明日会社だもん…」

さっきから何度も同じ会話をしている。
帰らなければならないのはわかっているけれど、帰って欲しくない俺と、
ギリギリの時間まで居るからと言うけど、帰らなければならないチャンミン。

もう帰さないと、

チャンミンの翌日の仕事に支障が出たら大変だ。



送っていきたいのに、
送っていけないもどかしさ…。
車を購入すれば、
この問題も解決するだろう。

「気をつけて帰って」
「うん、大丈夫だよ」
「着いたら連絡して」
「わかったー。
ユノ、明日はいつもよりゆっくりできるね。
朝ご飯、今夜の残りで食べて、
薬飲んで出勤してね」
「うん、ありがとう」
「じゃあね〜おやす…」
手を振るチャンミンのその手を捕まえ、自分の腕の中に収める。
「わあっ!ユ、ユノっ」
「明日…また会えたらいいんだけど」
「今日お休みしちゃったから、その分、仕事頑張らないと…」
「うん…」 
「帰ったら連絡するけど…
ユノは車屋さんに行くんだよね?」
「うん、そのつもりでいる」
「わかった。

くれぐれも無理しないでね」

「ああ」

「おやすみなさい、ユノ」

そう言って、背中に手をまわし、

少し力を入れると、

チャンミンは行ってしまった。


なんて寂しい我が家なんだろう。

今まで感じたことのない寂しさ。

明るかった家は、

一気に停電してしまったようだ。

チャンミンの帰路を心配しつつ、

シャワーを浴びて、

早々にベッドに入る。


そろそろだ。

チャンミンが家に着くのは…。

時計を見つめては、

高鳴る胸の鼓動を感じて、

この感覚を楽しむ。

学生の頃、

好きな女の子からの電話を待っている時のようで、

純粋な気持ちを思い出していた。


スマホが震えた。

チャンミンから着信だ。

ワンコールを待たずにタップした。


「着いた?」

「はい、たった今…」

息の切れた声。

自転車を降りて、直ぐに電話をくれたんだろう。

「今夜は月がキレイですよ」  

「月?どれどれ…」

ベッドから出て、寝室のカーテンを開ける。

「うわあ…本当だ。真ん丸でピンクだ」

「ね、キレイでしょう。珍しいですね、こんな色の月…」

「うん…」

しばらく話すのを止め、

同じ月を見ていた。


「色々ありがとうな、チャンミン。

会社まで休ませちゃって…」

「いえいえ、元気になって良かったね」

「それに…色々話せて良かった」

「うん…」

ピンクの月の中に、

チャンミンの顔を思い浮かべる。 

「好きだよ、チャンミン…」

「僕も好きです、ユノ」

月の中のチャンミンも、

実際のチャンミンも、

きっと恥ずかしそうに笑っているんだろう。

もう会いたくなった。