牡牛座の人65(C−side) | ともりの気分

ともりの気分

東方神起大好きなともりです(^^)
チャミを溺愛し、ユノに癒される毎日。
二人を永遠に応援し、愛します。
小説に挑戦しています。
お見苦しい内容もありますが、
共感してくれると嬉しいです(^_^)v

車屋さんからもらってきた車のカタログを見たり、

乾燥機が止まったから畳んだり、

スマホでゲームをしたりして、

二時間くらいが過ぎた。


見慣れない静かな部屋。

落ち着かないけど、ユノがここに住んでいると思うと、何となく安心する。

ユノが寝ていなかったら、

片付けなんかしてあげたいけれど、

ガタガタ音を立てる訳にもいかない。


立ち上がって、窓の外を見る。

霧がなくなり、

街の灯りがとてもきれいだ。

少し窓を開けてみる。

ベランダのサンダルが濡れているから、

外には出れないけど、

いつかここから街全体を見渡してみたい。

あっちが僕の家の方かなあ…

そんなことを考えていると、

背後からスマホの音が聞こえた。


「チャンミン、起きてる?」

ユノからだ。

「今、窓から外を眺めていました。

具合いどう?何か必要なら持っていくよ」

そう返信したのに、それから返信がない。

しばらく待ったけど、

そっと寝室のドアを開け、

ベッドに近づいた。


「ユノ…」

小さな声で呼びかけたら、

暗闇でも薄目を開けたのが確認できた。

「何か欲しい?」

「さ、寒いんだ」

掛け布団の端と端を持っていた。

おでこを触ると、さっきより熱い。

「毛布とかある?あ、少し暖房入れよう」

「ない…いつも冬は暖房入れて寝るから、一年中、この布団なんだ」

「そうなの…じゃあ、もう少し何か着よう。ダウンとか…クローゼット見るよ」

「うん…」


灯りをつけて、クローゼットを開けた。

お世辞にも整頓されているとは言えない。

ダウンジャケットが吊るされていたから、

それを手に取った。

着たら眠りにくいだろうから、掛けるだけでもいい。


「ユノ、少し我慢して。布団取るよ」

「ん…」

熱い空気を感じた。

猫の様に丸くなって、

ガタガタと震えている。

ダウンジャケットを掛けて、その上からまた掛け布団を掛けた。


「ユノ、ちょっと待ってて」


僕はキッチンに向かい、お湯を沸かした。

何かに入れて、湯たんぽみたいにユノに抱かせようと思ったんだ。

何か…何かないかな…

僕はお湯を沸かすのをやめた。


何にもないんだ。

調理器具も、耐熱容器も何も。

あるのは、グラスだけ。

これじゃ何もできない。

何か買いに行こうかと思ったけど、

もう空いてる店なんかない。


「ユノ…まだ寒い?」

「さ、寒い…」


ユノをどうにかして暖めてあげたいけど。

震えるユノの手を、擦ってあげることしかできなくて、情けなくなってきた。