どうすればジャダースプリングを組めるか、まずは部品集めです。当然専用品なんてありませんので、流用です。


条件として、

①サイズが適合すること

②機能すること

が前提としていろいろ考えてみます。


①は、平面上のサイズはいろいろ流用しやすいのですが、厚みの方は難しいところです。

以前もcg125用のクラッチを付けて、レリーズシャフトがリフターピンに届かずに困りました。


ちなみにクラッチセンターとリフタープレートの厚みは、

ace125,cb125は、4.01mm。


cg125は、3.84mm。


ついでにcg150の6枚クラッチは、3.91mm。


つまり、たった1.7mmでもクラッチは切れないことになります。どれくらい許容できるかもわからないので、基本ピッタリを目指します。


そしてcg150の6枚枚よりace、cbの方が厚いんですねぇ。なぜこんなもの持ってるかは後述します。





今回は構造も似てて、フリクション、プレートのサイズが一緒のFTRから流用します。


普通のフリクションはFTR、ace、cbともに3mmで共通。

しかし、FTRのジャダースプリングが入るプレートは3.6mmです。

この0.6mmの差分をどうにかして稼がなくてはいけません。


で、クラッチセンターはおいそれとサイズがわかんないし、リフターピンやセンターの加工なんて、旋盤がないと厳しい。以前も試行錯誤しましたが、結局やらずじまい、しかも考察が間違ってました。


なので各プレートで調整することを考えます。

cg125はフリクション3mm、プレート1.5mmでaceたちと共通です。

しかし、cg150は、


フリクション2.9mm、


プレート1.2mm。

上記の数値になっています。

だから6枚クラッチでもaceより薄いんですね。

もちろん、センターやプレッシャープレートも薄いです。

(以前プレッシャープレートは、cg125、cb125、ace125で使うことはできましたが、少しサイズは違うようです)


で、aceの1.5mmプレートのうち2枚を、cg150の1.2mmのプレートに変えると、

ちょうど0.6mm稼げます。


プレートの厚さが違うことでどんな弊害があるかはわかりませんが、一旦この方法で行くことにします。


ちなみに、cg150のプレートだけ買おうと思ったんですが、たいして値段変わらないんで、ついでにcg150のクラッチ一式買いました。

ワンチャンサイズ合わないかなー、なんて。

ダメでしたが。


ただ、削るのは無理でもちょうど1mm増やすなら、

スプリングの支柱にワッシャーでもかませばいけるかもしれません。

こちらは第2案ということで。



次の条件は②機能することです。


そのまま組むと、フリクションのうち1枚がおよそ半分の面積になってしまいます。

となるとクラッチ容量不足が懸念されます。


そこでさらに別車種からの案を流用です。

セローなどは両端はコルククラッチ、真ん中は紙クラッチになっているそうです。


こんなことになっているのは

①一般に紙クラッチの方が摩擦が強く、

 クラッチ容量が上がる


②しかし、操作性が悪くて街乗りしにくいし、

 接触する金属部品の耐久性が下がる


③だから高価なハブやアウターに当たる部分は

 コルク、間は紙にしていいとこ取り


ということだそうです。

良さそうじゃないですか!

これでいきます!


ついでにスプリングのとこにも0.5mmのシムリングを挟んで強化を図っておくことにします。