私の父が亡くなった時
うちの娘たちは 小5、小3、下は明日で5歳 という時だった
三女は父が目を落としたとき 夜10時を回っていたので 眠っていて
御臨終です と告げられた時
ベッドの横には 長女と次女が立っていました
母が娘たちに
おじいちゃん 死んじゃったよ……と言うと
次女は声をあげて泣きました
でも その時 長女は 死んだ父の顔を ずっと 見ていました
泣くわけでも喚くわけでもなく
ただただ ジィっと 見つめていました
それからお通夜、葬儀と慌ただしく時間が流れ
やっとすべてが終わり 一息ついた時
娘たちの眼の前で 母がこう言いました
しかし ○○は(長女のこと)泣かなかったね おじいちゃん死んだのに
次女は声上げて泣いてたのに
あんなに可愛がってもらってたのに泣かないなんて なんて冷たいんだろう
これを長女の前で言いました
このときばかりは 母の 性格に腹が立ちました
なんでわざわざ 孫の心を傷つけるような事を言うんだろうこの人は
と思って
悲しくないわけ無いでしょう!
人は本当に悲しいと涙なんて出ないんだよ!なんでそれがわかんないのさ!
なんてこと言うんだ!帰る!
そう言って 実家をあとにしました
うちに帰ってきてから 長女に
泣かなかったんじゃないよね?泣けなかったんだよね……お姉ちゃんだから我慢してたんだよね
というも 長女は何も言わずにトイレへ入ってしまいました
外から
お母さんはわかってるからね?
あんな事いうちゃあちゃん(母のこと)も悲しいんだよおじいちゃん死んじゃって……だから許してあげてね?
と言いました
長女の泣き声がかすかに聞こえてきました
我慢して 我慢して 我慢して……
トイレの外で私もその声を聞きながら泣きました
可哀想で可哀想で
でも泣き顔も見られたくなかったんでしょう
姉としてしっかりしなきゃ と奥歯を噛み締めてたんでしょう
それを思うと今でも泣けてきます
今 孫が5年生……
私は 絶対に 孫を泣かせるような事は 言わない!と心に誓ってます
こればかりは
未だに母を許せません