男は久しぶりに友のBに電話をした。
 
高校を卒業して30年近くになる。
年賀状のやり取りはお互いの喪中以外は欠かさなかったが急に声をきいてみたくなった。
 
とんとんと話がまとまって一度会おうかということになり、その町に古くからある喫茶店で待ち合わせ。
 
先に店に着いた男は当時を思い巡らしていた。
 
その学校は中高一貫校でBは高校から入学してきたいわば外様大名であった。
 
中学の制服は指定店で購入する紺色だったが高校から入学するいわゆる外部入学者は黒色の市販でも可。
 
内部進学者の者はこの男を含めて紺色の制服に拘ったものでたった。
 
まぁそれなりに他校の女子高生にモテる要因にもなったのは拒めないが。
 
男とBの接点は名前順の席順がそのまま前後ろの座席になったことから。
 
お互いの趣味は映画観賞。
 
今はK大路に小学校が出来たR校は当時男子校の中高だった。
 
二人でよく映画に行ったものだ。
 
このR中高の跡地は新設されたR小学校になっている。
 
男はこの近辺を仕事柄たまにクルマで通るのだが
 
当時それほどでもなかったO垣書店はあちこちに出店しているし
 
男が高校時代にコッソリ喫煙して親しく接してくれた鴨川近くの喫茶店Hのマスターは
 
その同じ店で京都ではハンバーグと言えばココといわれるくらいのHというお店になっている。
 
当時は閉店止む無しって感じの店だったけど出されるメニューの丁寧さが今に繋がっているのかと。
 
男は昼食を済ませていたのでコーヒーを注文。
 
ほどなく来たBは少しお腹が減っているのかスパゲティナポリタンを注文。
 
喫茶店のこれって案外美味しいのがあるもんだ。
 
お互いの近況を語り合ってやはり話題は映画へ。
 
2人とも映画館に足を運ばずレンタルDVDでポストに返却で意見一致。
 
男「先日、某衛星放送の映画専門チャンネルでアンジェリーナ ジョリー主演の良いのやっていたわ。
 
彼女のファンだけど見逃してた」
 
イラストお借りしましたm(__)m
 
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B「うん、いい女優だよね。ジョン・ヴォイトの娘らしいけど親父の方が俺達には印象深いかも。」
 
男「タイトルはテイキング・ライブス。サイコスリラーだった。
共演の男優もいい感じだったんだけれど名前が・・・・。」
 
男は振り絞るように名前を思い出すべく眉間にしわを寄せて考えていた。
 
そこまで出ているのに思い出せないって出そうででないウ○チのようで気持ちが悪い。
 
その時Bが注文したナポリタンをバイトらしき青年が無言で置いて去ろうとしていた。
 
その時、すかさずBが言った「兄ちゃん、フォーク頂戴」
 
男「思い出したわ!イーサンホークや」
 
御あとがよろしいようで。
 
これは半分フィクションで半分実話です。どこまでがそうなのか貴方のご判断で。
 
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