AIのなりすまし面接

 

AIのなりすまし面接とは、オンライン面接において応募者が生成AIやディープフェイク技術を悪用し、自分の実力や経歴を偽って採用試験を突破しようとする不正行為です。リモート採用の普及とAI技術の急速な進化に伴い、世界的な採用課題として急浮上しています。

 

【主な手口】

面接官の質問を音声認識ツールで即座にテキスト化し、ChatGPTなどのAIに入力して模範解答を生成させ、それを画面の裏で読み上げる。

優秀な第三者が面接を受けているにもかかわらず、リアルタイムの映像や音声変換技術を使い、画面上では応募者本人の顔と声に見せかける。

カンペを読んでいる不自然な目線をAIで補正し、常にカメラ目線で話しているように偽装する。

 

【企業側の対策】

回答までの不自然な数秒のラグや、画面の特定部分を追いかける視線の動きを検知し監視する。

AIがもっともらしい一般論しか返せないよう、「その失敗から具体的に何を学び、どう行動を変えたか」など、個人の原体験に強く依存する予測不能な質問を連続して投げかける。

また、映像の境界線の不自然さや音声ノイズから ディープフェイクを判定する。そのための専用ツールの導入や、面接中に身分証明書を顔の横に提示させるアナログな確認を行う。

そして、最終面接や技術テストなどを対面、あるいは厳密に監視されたオフライン環境で実施する。

 

【生じる問題点】

実際にはスキルを持たない人物が採用されることで、業務の停滞や再採用による莫大なコストが発生する。

北朝鮮のIT労働者などが身分を偽り、リモートワーカーとして企業に潜入して機密情報を盗み出すといった国家ぐるみのサイバー犯罪にも悪用されている。

また、発覚した場合、内定取り消しや懲戒解雇にとどまらず、詐欺や偽計業務妨害として刑事告訴される可能性が高い。

 

以上、いくら対策を考えても抜け道があるため、直接本人と対面して面接したほうがいいかもしれない。入社日にロボットが参加していたなんてあるかも。笑い話にもならない。