正月立つ 春の初めに
かくしつつ 相し笑みてば 時じけめやも
詠み人:大伴家持(万葉集)
<現代語訳>
陰暦正月を迎える、春のはじめに、このようにして(お酒を飲みながら)、お互いに笑顔をかわすことは、時節外れかなあ、いや、時節にふさわしい。
あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願い致します。
令和5年の正月、久しぶりに親族が集まり、笑いに溢れる喜び、幸せを感じている方も多いのではないでしょうか。
「笑う門には福来る」の門には、一門、一族、家族という意味があり、新年に親族で集まり笑うことで幸せを呼び繁栄に繋がるという思いが込められていたそうです。
今この瞬間の幸せを感じる積み重ねだけが幸福な人生そのものであるということを人は忘れがちなのかもしれません。
万葉集出典の元号「令和」も5年目を迎え、大伴家持が赤心の思いで詠んだこの歌が心に響きます。