スウェディッシュマッサージスクールオーナーセラピスト加藤貴也のブログ

スウェディッシュマッサージスクールオーナーセラピスト加藤貴也のブログ

スウェディッシュマッサージセラピスト、マッサージ資格スクールGHTSオーナーの加藤です。世界初、セラピストも健康になれるオイルトリートメント、ケアササイズの開発者です。スウェーデン政府公認国際ライセンス保有者です。

今回お伝えする内容は、あくまでも都市伝説として聞いていただきたい。

 

以前に当スウェディッシュマッサージサロンのお客様で揉みほぐしサロンを経営されているA氏から、マッサージ業界の闇についてお聞きしたことがある。

これが事実かどうか、それを証明することは難しいので、A氏が言っていたことをそのままお伝えします。(ここで公開することはA氏も了解しています。というより是非広めてほしいと仰るので、できる限りそのままお伝えします。)

これはマッサージ業界の闇でもあり、日本の闇にも繋がる恐ろしい話である。

 

A氏は業界歴28年のベテランで、国家資格所有者であり、現在は数店舗のリラクゼーションサロンや治療院の経営をされている。

そんな彼だが、なぜか私のサロンを数年前から1ヵ月に1度、私の施術を受けに訪れてくれている。

ある時、私は彼にこう尋ねたことがある。

「国家資格を所有しているAさんが、なぜ私のサロンを選んでくれてるんですか?」

すると彼から「加藤さんの施術こそが本物の癒しだからですよ。」と何とも嬉しい、セラピスト冥利につきるお言葉をいただいた。

そこで私は「国家資格をお持ちのAさんがされている仕事こそが本物の癒しなんじゃないんですか?」と返すと、A氏は思わぬ話を始めた。

A氏「そう思うでしょ?それがまやかしなんですよ。あなたは治療と癒しの違いを理解していない。実は、私たちの治療(揉みほぐし)という行為はコリ(症状)を作って儲けるビジネススキームなんです。

とにかく強く推して、強く揉むことでお金を生むんです。」

私「???」

「DNIC効果って知ってますか?それは慢性的な痛みを越える痛みを体に与えることで脳が慢性痛を一時的に感じにくくする手法です。

施術後は慢性的な痛みが消えた感覚になるので、スッキリした!おかげで治ったと勘違いしますが、結局強い刺激を与えているので逆に組織を傷つけ、完治どころか慢性症状はより悪化していきます。

ですから、サロンに通えば通うほど悪化するので、最初は1ヵ月に1度来ていた人が、半月に1度になり、1週間に1度来るようになり、そのうち3日に1度来るようになります。そして儲かるビジネススキームなんですよ。」

私はこの話を聞いて愕然とすると同時に、日本には同じようなスキームが存在していることに気づいた。(もちろん、すべてのマッサージ師や治療家が同じスキームとは言わない)

それは、総合病院のビジネススキーム。

彼らは病気を完治させようなんて微塵も思っていない。治ってもらったら困るのだ。

それどころか、いっぱい薬を処方して新たな病気を作っている。

降圧剤や抗コレステロール薬を出して巡りを悪くすることで癌や認知症を作る。

その治療でまた2度3度と儲ける機会を得る。

つまり薬も強揉みも一時的な痛みや症状は緩和してくれるが、根本的原因を治すことはない。

しかし、これは医者が悪いというよりも医者には限界があるという事実も存在している。

癌にしても肩こりにしても、あらゆる成人病において、その主たる原因は運動、食事、睡眠、ストレスなど個々の生活習慣に起因していることは間違いない。

しかし、それを意識して日々実行している人は少ない。

運動もしない、毎日ジャンクフードやコンビニ弁当を食べている人が健康維持増進は到底難しい。私たちの体は食べ物と飲み物で出来ていて、筋肉は動かすことで機能を維持できるということを人は忘れがちである。

しかし、この不景気の中、貧困からちゃんとした食事もできず、家庭や職場環境のストレスから病気になる方もいることは否めない。

そのつらい症状を一時的にでも取ってあげる対症療法すべてが悪いとは思わない。それも大切な役割だと思う。

しかし、医者やマッサージ師を信じて、いつか完治すると思って通われている方にとって対症療法は詐欺的行為と言っても過言ではない。

そこでA氏が言っていた「あなたは治療と癒しの違いを理解していない。」という言葉が重要になってくる。

そもそも治療と癒しとは似て非なるものであるということを認識していることが大切だと思う。

治療は、外的アプローチによる現状回復である。

植木であれば、剪定や農薬などがそうであろう。

 

癒しとは、内的アプローチにより内側の回復力が働き、自然に整っていくプロセスと言える。

つまり植木で言えば、植物が自然に強く育つような土壌、環境を作ることである。

治療は自分ではできないが、癒しはできる。

身体にやさしい食事を取り、睡眠をしっかり取り、適度な運動を心がけ、ストレス発散できる楽しみを持つなど、日々の意識で土壌を整えることは可能だ。

 

症状が出たら病院やマッサージに行けばいいと思っている他者任せの人が多い。

しかし痛みなどの症状が出てからでは遅い。

症状を抑えても、痛みを一時的に消しても、それはまたやって来る。

日常的に本物の癒しを与えていなければ、心と体の健康は保てない。

どうすれば自分の心と体が喜ぶのか?

それは常に体のサインを感じ、思いやることが大切なのかもしれない。

治療ではなく、癒す。

これが西洋医学に頼ってきた私たちの新たな健康への開花なのではないだろうか。

スウェディッシュマッサージの理論は、人が元来、持っている自己治癒力を高め、痛みを軽減する能力を高める手助けをするというもの。

「今すぐ痛みを取ってあげます」なんて傲慢なことは言いません。

「もう特効薬のいらない体を目指しましょう」と提案するのが私たちの役目です。

 

今後、マッサージサロンに行って、痛いと思ったら、「治療はいいので、癒してもらえませんか?」と言いましょう。

 

 

 

 

 

 

私は子供の頃から脚本家山田太一氏のドラマが大好きで、彼の作品は欠かさず観てきた。

「岸辺のアルバム」「想い出づくり」「ふぞろいの林檎たち」「丘の上の向日葵」「ありふれた奇跡」など、好きな作品は山ほどある。

どの作品もメッセージ性が強く、最近のドラマのような派手な演出はないのだが、心に残るものが多かった。

その中でも特に思い出深いドラマシリーズが名作「男たちの旅路」だ。

戦争を経験した年配ガードマンと戦争を知らない若者たちとの心の交流を描いたヒューマンドラマである。

このドラマシリーズを放映していたのは、まだ私が小学生だった頃で、毎回楽しみに観ていた。

父との交流が希薄だった私にとって、このドラマの主人公である鶴田浩二こそが理想の父親像だったのかもしれない。

そのシリーズの中でも特にこの「車輪の一歩」は大好きな作品だ。

人に迷惑をかけてはいけないという誰もが常識だと思っている価値観が、障害を持つ人にとっては足かせになってしまっていることがある。

人との付き合いにおいて、ある程度の迷惑はかけてもいいんじゃないか、という考え方は当時の私にとって衝撃的な内容であったのを覚えている。

健常者の私たちにとっても、人との関係で、相手を傷つけてしまったらどうしようと遠慮ばかりしていたら何も始まらない、関係が深まらないということもある。

迷惑をかけるということは、相手を信頼していなければできないことである。

頼られることで人は自分の存在価値に気づき、幸せを感じることもある。

常識の範囲であればもっと迷惑をかけてもいい、そんな勇気を貰える作品です。

何度観てもラストシーンでは自然と涙が溢れてしまう。

私のスクールで実習生を見守る時の心境が正にこのラストシーンに重なる。

 

昭和の心温まるドラマ、以前にもブログで紹介したことがありますが、YouTubeでフルサイズを発見したので改めて紹介させてもらいます。

人間よりもAIを頼る時代において、今一度人を頼ることの大切さ、美しさを思い出させてくれる素敵な作品です。

 

※おそらく著作権等の関係で近いうちに消されてしまうと思うのでこの名作ドラマにご興味のある方はお早目にご覧ください。

 

男たちの旅路「車輪の一歩」山田太一脚本 1979年

新(あらた)しき
年の初めの
初春の
今日降る雪の
いやしけ吉事(よごと)

——『万葉集』巻二十 大伴家持

 

新年のご挨拶として、これほど清々しい歌はないかもしれません。
「新しい年の最初の日に降る雪、その一片一片が、どうか良いこととして積もっていきますように」
大伴家持が詠んだこの歌には、未来を完全には見通せない時代にあっても、それでも“良きことが重なっていく”と信じたい、静かで強い願いが込められています。

 

万葉の時代、新年とは「何かを急に成し遂げる日」ではなく、
世界と身体を、静かに整え直す起点だったのだと思います。

歌人たちは未来を声高に語りません。
ただ、自然の移ろいに身を委ねながら、
今日という一日をどう迎えるかに、心を澄ませていました。

 

それは、私たちが身体と向き合う姿勢にもよく似ています。

健康は、ある日突然完成するものではありません。
技もまた、一度覚えたら終わりではなく、
日々の施術、日々の立ち方、手の置き方、呼吸の深さ——
そうした小さな積み重ねの中で、静かに育っていくものです。

力を抜くこと。
自分の身体の声を聴くこと。
無理をせず、しかし手を抜かず、淡々と続けること。

それは派手さのない営みですが、
万葉の歌人が雪に「吉事」を見たように、
私たちもまた、日々の基本の中にこそ、未来の兆しが宿ることを知っています。

 

令和八年は、AIやロボットが更なる発展をし、より速さと効率が求められる時代になるでしょう。
そんな時代だからこそ、身体を通して得られる確かさや人の技を通して伝わる安心感の価値は、ますます大きくなっていくことと思います。

血のかよった私たちにしかできないことがあるはずです。

それはおそらく特別なことではなく、
ただ、自分の立ち方を整え、
呼吸を深くし、
目の前の手を丁寧に重ねていくことなのかもしれません。

 

その一片一片が、
一年後に振り返ったとき、
確かな「吉事」としていつのまにか積もっていることに気づくことでしょう。

 

本年も、自他の身体と誠実に向き合い、
技を磨き、
日々を積み重ねてまいります。

 

皆さまにとっても、
静かで、力強い一年となりますように。

 

令和八年 元旦

コロナ禍以降、健康志向の高まりと共に食事に気をつけたり、運動を始めたりする方が増えている印象があります。

当然、人間の体は食べたもので作られているのですが、飲食と共に大切なもの、それは呼吸であることを人は忘れがちです。

 

深呼吸が体に良いということは誰もが疑う余地はなく、ラジオ体操にも取り入れられています。
その中でも塩谷信男博士の正心調息法という呼吸法は長生きの秘訣としてご本人も生前に体現されておられました。
塩谷博士は、手を当てるだけで病気を治してしまうという不思議な力をお持ちだったようで、東大医学部卒業後は、その手当て療法で多くの患者さんを救われたそうです。当初は周りから怪訝に思われるということで内緒でされていたそうです。
そんな塩谷博士は、若い頃は病弱で20歳まで生きられないのではと言われていたそうですが、中学生の頃に二木式腹式呼吸に出会い命を救われたそうです。その後は自分なりの呼吸法を研究し、正心調息法というより深い深呼吸法を確立し、その有効性を証明するために100歳まで生きてみせると宣言され、その後105歳まで生きられたそうです。
そのやり方は、お腹いっぱいに息を吸い込み、ゆっくり時間をかけて吐ききるという極めて深い深呼吸です。
この呼吸法でなぜ長生きできるのか?それについて今回は自分なりに考察してみたいと思います。

私が開いているスウェディッシュマッサージ講座の授業でも、まず初めにやってもらうことは、基本姿勢を作り深呼吸をすることです。
それはなぜかというと、まず生徒(セラピスト)の緊張を和らげることが目的なのですが、医学的には緊張で収縮した末端の血管を開くことで手を温める効果もあるからです。
更には私が開発した施術法が腹式呼吸による有酸素運動なので、その準備として深呼吸から入るというわけです。

では、なぜ深呼吸をすることで気持ちが落ち着き、手が温まるのでしょうか?ポイントを整理してみます。


1. 呼吸と心拍数の関係(呼吸性不整脈)

人間は 息を吸うときに心拍数が上がり、吐くときに下がる というリズムを持っています。

これは 呼吸性不整脈(Respiratory Sinus Arrhythmia, RSA) と呼ばれる現象です。

自律神経の働きによるもので、

吸気 → 交感神経優位 → 心拍数上昇

呼気 → 副交感神経(迷走神経)優位 → 心拍数低下
という反応が起こります。

つまり、吐くときに心拍が落ち着くというわけです。


2. 深呼吸とリラックス効果

深呼吸で「ゆっくり長く吐く」ことを意識すると、副交感神経の働きが強まり、リラックスや鎮静効果が得られます。

ですから塩谷博士の正心調息法のように吐く時間を長くすることで心拍数は下がり、副交感神経の働きが優位になるため、心が落ち着くというわけです。


また、体の冷えと深呼吸の関連についてもポイントをまとめてみます。

1. 心拍数と体温の関係

「心拍数が下がる=副交感神経優位」になると、血管が拡張しやすくなります。

血管が拡張すると、血流が末端(手足)まで届きやすくなり、冷えが和らぎます。

「心拍数低下 → 血流改善 → 末梢の温度が上がる」


つまり、深呼吸をすることで、体を温める効果にもつながると言えます。

体温が上がれば免疫細胞のリンパ球などの活性が上がるので、これは長生きの秘訣になるとも言えますよね。

そして日々深呼吸を取り入れることで、ストレスフリーの人生を送ることができれば、それも長寿健康の秘訣となるでしょう。


最後に加藤式長生き&冷え改善「深呼吸+手足ケア」ワークを紹介しますね。


🧘‍♀️ 深呼吸 × 手足ケア 冷え改善ワーク

🔹 ステップ1:姿勢を整える
椅子に腰かけたり、横になった状態でもいいですし、入浴時に湯舟の中で行うのもいいでしょう。
とにかく肩や腕をリラックスさせた姿勢をまず作ります。
👉 血流が末端まで届きやすい体勢をつくる

🔹 ステップ2:呼吸法(4-8呼吸法)
鼻から 4秒かけて吸う(お腹いっぱいにふくらむくらい)
吸いきったところで1度息を止め、鼻から 8秒かけてゆっくり吐ききります。(力を抜いて風船から空気が抜けていくように)
息を吸いながら「血液が手足の先まで流れて温かくなる」とイメージします。
👉 これを 5回(約1分)

🔹 ステップ3:手のケア
上記の呼吸法と同時に行います。
鼻から 4秒かけて息を吸います。
8秒かけてゆっくり息を吐くと同時に手をギューと強めに握っていきます。

息を吐ききったら手の力を抜いて4秒かけてまた息を吸います。
息を吸いながら指先まで血流が流れていくのをイメージします。
深呼吸とあわせて5セット行います。
👉 血流が良くなり、手がじんわり温かくなってきます。

🔹 ステップ4:足のケア
上記の呼吸法と同時に行います。

鼻から 4秒かけて息を吸います。
8秒かけてゆっくり息を吐くと同時に足の指をギューと強めに握っていきます。

息を吐ききったら指の力を抜いて4秒かけてまた息を吸います。
息を吸いながらつま先まで血流が流れていくのをイメージします。

深呼吸とあわせて5セット行います。
👉 血流が良くなり、つま先がじんわり温かくなってきます。

🔹 ステップ5:手足同時ケア
上記の呼吸法と同時に手のケア、足のケアも同時に行います。

鼻から 4秒かけて息を吸います。

8秒かけてゆっくり息を吐くと同時に手と足の指をギューと強めに握っていきます。

息を吐ききったら手足の指の力を抜いて4秒かけてまた息を吸います。
息を吸いながら末端まで血流が流れていくのをイメージします。

深呼吸とあわせて5セット行います。
👉 血流が良くなり、手足がじんわり温かくなってきます。



🔹 ステップ6:仕上げ呼吸
最後に最初に行なった呼吸法 4秒吸って → 8秒で吐くを5回
「体全体に血流を流している」とイメージしながら行います。
👉 全体で 約5分 のワークです。
👉 終了後に手足がじんわり温かくなります。


これを夜寝る前などにやると入眠もスムーズになるし、冷えも和らぎます。
健康法のひとつとして是非取り入れていただけたらと思います。

昨今では植物性の油による健康被害が注視され始めている。

植物油(マッサージオイル)を毎日使用している私達セラピストにとっては大変気になる話題である。

確かに、以前からアロマセラピストに癌が多いとか、手荒れや不定愁訴を訴える人が多いという話は耳にしていた。

果たして、その原因は本当に植物油にあるのか?色々と調べてみると、その原因が見えてきた。

 

巷では「4毒抜き」なんて言葉も流行っていて、小麦、植物油、乳製品、甘いもの、これらを長期的継続的に摂取しているとあらゆる健康被害をもたらすという。

確かにこれには納得できるエビデンスもデータも歴史的背景もあり、実際に私のサロンに通われているお客様の中にも4毒抜きで体調が改善したり、お肌のシミが消えたという話をよく聞く。

中でも小麦については、テニスのノバク・ジョコビッチ選手がグルテンフリーにしてからパフォーマンスが劇的に改善したという経験談を著書『ジョコビッチの生まれ変わる食事』で語っている。

そんな影響からかグルテンフリーという言葉は割と一般的になりつつあるが、大手メディアでは4毒のネガティブな情報は一切流れてこない。それはスポンサーの以降に忖度してのことであることは言うまでもない。

 

今回は小麦ではなく、オイルマッサージのセラピストにとってリスクとなりうる植物油について考えてみたいと思う。

戦前の日本人は1日1~5g程度しか摂取していなかった植物油、戦後になると10倍の50g以上を摂取するようになった。

その摂取量増加と共に徐々に増えてきた病気が癌と糖尿病と認知症である。

実は自己免疫疾患など他の病気も急激に増えているのだが、これらの病気との相関性はWHOや厚生労働省からのデータで示されているので興味のある方は参照されたし。

 

◉ がん(悪性新生物)について

  • 日本人のがん死亡率(特に大腸がん、乳がん、肺がん、前立腺がんなど)は、1960年代から右肩上がり。
  • 同時期に植物油の摂取量も増加傾向。(喫煙率や飲酒率は激減している)
  • 特にオメガ6系脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取は慢性炎症を促進し、がん発症のリスク因子であるとする研究も複数存在。

◉ 糖尿病について

  • 厚生労働省の統計では、1970年代以降、糖尿病患者は指数関数的に増加。
  • 植物油の摂取によるインスリン抵抗性への影響を示す研究も。

◉ 認知症(アルツハイマー病)について

  • アルツハイマー病も1970年以降に急増。
  • 脳細胞膜は脂質で構成されており、摂取する脂肪の質が脳機能に影響を与えるとされる。
  • 特にトランス脂肪酸や酸化した油脂は、神経毒性があることが報告されている。

これらは、戦後の日本における食の西洋化が大きな要因となっていることは間違いない。これまでの煮炊きを中心とした日本の調理法ではなく、フライパンに油をひいて炒める、揚げる、生野菜に油を掛ける、パンにマーガリンを塗るなど水ではなく油を使った調理法への変化である。

更にチョコレートやポテトチップスなどの菓子類には多量の植物油脂が使われている。ス〇バの飲み物やあらゆるケーキに使われているホイップクリームは植物油脂の塊である。

 

<戦前の日本で必須脂肪酸はどのように取られていたのだろうか。>

それは胡麻、大豆、玄米、貝類であった。天ぷらや洋食は一部上流階級や都市部の外食でのみ食され日常食ではなかった。

 

<なぜ日本人は植物油を料理に使わなかったのだろうか?>

日本という国は世界的にも珍しく水がきれいで豊富であるため、野菜をしんなりさせるのも、肉や魚を柔らかくするのにも水を使うことができた。

そして田んぼに水を引き稲作が発展した。

しかし、中東やユーラシア大陸では水は貴重だったので、代わりに植物油の生産が発達した。そして米の代わりに乾燥地帯でも育つ小麦を生産し、牛乳やワインを飲む文化が発展した。

よって、油を摂取してこなかった日本人の体は、脂溶性毒素の解毒や排出が必要ない仕組みになっている。元々毒を入れない食文化なのである。

しかし、長年植物油を取ってきたアングロサクソン系民族の体は、脂溶性毒素の解毒排出の機能が備わっているのである。

例えば、白人は皮下脂肪が発達しており(寒冷地対策)、脂溶性物質を一時的に貯蔵し肝臓でゆっくり解毒することができるが、日本人は一時的に貯める機能が弱く毒性がダイレクトに出やすいのである。

 

また、排出機能としての汗腺の仕組みも日本人を含むモンゴロイド系とアングロサクソン系では違う。

汗腺には水溶性毒素(重金属、尿素、乳酸など)を排出するエクリン汗腺と脂溶性毒素(アルデヒド、脂肪酸、農薬など)を排出するアポクリン汗腺(脇の下、陰部、乳輪、外耳道)があるが、アポクリン汗腺の数が日本人は非常に少なく、白人や黒人は非常に多い。(白人や黒人の体臭が強い原因)

そのため日本人は植物油を取り過ぎると、その解毒も難しく、排出もできないということになり、欧米人よりもその健康的リスクは高くなる傾向にある。

日本人の癌患者や糖尿病患者が増え続けている要因のひとつが植物油の過量摂取であることは間違いない。

 

そこで私が懸念したのは、オイルマッサージにおける植物油の経皮吸収のリスクである。

もし、日本人が苦手な植物油が経皮吸収により血管から体内に取り込まれているとしたら、健康リスクに繋がるのではないのか?

それこそが、アロマセラピスト達に健康被害報告が多い原因なのではないか?

この問題については、経皮吸収のメカニズムに答えがあった。

皮膚科学の分野においてよく知られる経皮吸収理論として「500ダルトン(Da)ルール」というものがある。

人体の皮膚は角質層、表皮、真皮からなり、角質層を通過して真皮の毛細血管へと到達するには分子量が500ダルトン(=500 g/mol)以下の化合物でないと、基本的に吸収されないという理論である。

水溶性物質はそもそも分子量が大きいので吸収されないのだが、比較的分子量の小さい脂溶性物質でも500ダルトンを超えるものは吸収されにくい。

※ちなみに水溶性のヒアルロン酸美容液は800万ダルトン以上なので肌から吸収されることはない。

 

オリーブオイルやホホバオイルやココナッツオイルなどのキャリアオイルとして使用する植物油に関しては、分子量が500ダルトン以上なので血管から体内に吸収されることはほぼないと言っていい。

つまり、キャリアオイルの経皮吸収による健康被害リスクは考えなくて良さそうである。

しかし問題はアロマ(精油)である。

精油はより濃縮された脂溶性物質であり、分子量が極めて小さいため一部経皮吸収により血中まで取り込まれるリスクがある。

少量であれば肝臓による代謝作用で健康に問題を起こすことはないのかもしれない。しかし、量が多くなり頻度が増せば肝臓への負担は大きくなり、排出が遅い日本人の体内には長期間留まることになる。

そう考えてくると、アロマセラピストの健康被害の要因として、精油の継続的な過量摂取というものは否定できない。

では、スウェディッシュマッサージのセラピストに健康被害が出ないのはどうしてなのか?

それは簡単である。使用するオイルの量が圧倒的に少ないからである。

おそらく、スウェディッシュマッサージの開発者パーヘンリックリン医師は、脂溶性物質の危険性を理解していたのかもしれない。

更に言えば、精油を使用したマッサージの起源が古代エジプト(紀元前3000年~)だったという文献も残っていることを考えれば、食文化同様に西洋人の体には馴染みのあるものだったのだろう。

ちなみにアロママッサージが日本に伝わってきたのは、1980年以降だったというから日本人の体に馴染まないのも無理はない。

これらのことから、結論として言えるのは、日本人がアロママッサージを受ける場合、精油をブレンドしたオイルの量と頻度に注意が必要だということ。

日本人がロミロミやアーユルヴェーダなどオイルをたっぷり使用するトリートメントを受ける場合は特に注意が必要であるということ。

 

<アロマセラピーの注意点>

・施術を受ける頻度を1ヵ月1回程度に抑える

・施術後は余分なオイルはしっかり洗い流す

・施術後はお風呂に浸かりしっかり汗をかいてデトックスする

・アロマセラピストは日々の食事で植物油を取り過ぎないように注意する

※精油の経皮吸収と血中到達時間については、ラベンダーで塗布後5分以内に血中で検出されたという報告もあるので、施術後のふき取りや洗い流しでは不十分なのかもしれない。

 

そう考えると、植物油脂の健康被害を懸念される方は、やはりオイル使用量が圧倒的に少ないスウェディッシュマッサージがお勧めである。

特に毎日オイルを使うセラピストさんにはスウェディッシュマッサージをお勧めしたい。

そして、できればマッサージオイルに精油をブレンドせず、キャリアオイルだけで施術することでよりリスクを回避できるだろう。

 

セラピストの心と体の健康を守る、これがGHTSの癒しの理念である。

そのため当スクールでは精油のブレンドされていないオーガニックのスウェーデン製キャリアオイルのみを使用している。

今回の内容は、決してアロマセラピー全般を否定しているものではなく、植物油の経皮吸収による健康被害リスクについて考察したものである。

精油の癒し効果や健康効果は歴史的に主に欧米人において認められている。

しかし精油歴の浅い日本人においては、まだその効果は未知なる部分が多い。

精油の希釈率も含め、日本人のDNAに合ったアロマとの付き合い方というのが今後見直される必要があるのではないかと思う。

民族性を無視してすべて欧米と一律同じというのはおかしい。

特に日本人は戦後の教育で日本はダメで欧米が優れているという洗脳を受けてきた。未だにアメリカやヨーロッパに憧れている日本人は多い。(特に昭和世代)

私は、スウェディッシュマッサージをベースにして、より日本人の体に適した日本人の体に負担が少ないオイルトリートメントを追求していきたいと考えている。

オイルマッサージの原点であるスウェディッシュマッサージをリスペクトしつつ日本人特有の自然との調和や信仰心に繋がる深い癒しこそが今後日本人セラピストに求められる資質なのかもしれない。

 

🔗【参考論文や統計】

·        FAO/WHO:脂質と健康に関する専門家会議報告(2008)

·        厚生労働省「国民健康・栄養調査」

·        "The relation of diet to cancer mortality in 65 countries" (Carroll KK, 1975)

·        "Omega-6 fatty acids and risk for cardiovascular disease" (Harris et al., 2009)

·        「Percutaneous absorption of lavender oil from a massage oil」

·        「Blood concentration and uptake of d-limonene during aromatherapy massage with sweet orange oil」

·        "Human apocrine glands and body odor: a functional evolutionary analysis." – J Dermatol Sci. 1994

·        Sato K, et al. (1989). "Human eccrine and apocrine sweat glands." Journal of Investigative Dermatology.

·        Tsujimura H. et al. (2000). "Evaporative skin excretion of organic solvents and related metabolites." Archives of Environmental Contamination and Toxicology.

·        Shimada et al. (1994), “Cytochrome P450-dependent metabolism of xenobiotics in human liver.” Pharmacology & Therapeutics
DOI:10.1016/0163-7258(94)90016-7

·        Bos, J. D., Meinardi, M. M. H. (2000). “The 500 Dalton rule for the skin penetration of chemical compounds and drugs.” Experimental Dermatology, 9(3), 165–169.
DOI:10.1034/j.1600-0625.2000.009003165.x