翌日。
リヴィウは気持ちのいい朝だった。
街を歩くと、戦争中と言われなければわからないような市民の日常があった。
ぱっと見いたって平和。
昨日の夜、暗い中で見た駅の姿とは正反対でちょっと拍子抜けした。
子どもが鳩に餌をやったり、お年寄りがベンチに座って談笑していたり。。
若い子が友達と買い物していたり。
レストランもスーパーも開いていてあからさまな欠品はなかった。
というより空の棚があってもそこに何があったのかすらわからないレベルの些細な欠品だった。
生鮮食品にも水にも困ることはなかった。
スーパーでの唯一の不自然な部分はアルコールが不売だったこと。
この戦争中アルコールは販売禁止になっているらしい。。
アルコールの冷蔵庫は施錠されたり、ワイン、ビール、ウォッカ。。商品棚から瓶が全て撤去されたりしてそもそも手に取ることができなかった。
市内中心部にあるミニマート
ウクライナ大手スーパーarsenの野菜、果物売り場
この意外とも言える”普通の光景”が私たちの精神状態をかなり安定させた。
なんだ、普通じゃん!どう見ても安全そう。
日を追うごとにこの感覚も薄れてまた恐怖が襲ってくるのだが。。
ランチは
窓際に座っている人が美味しそうに食べていたのが決め手。今回ウクライナ初外食です
美味しそうでしょ?
うん。めちゃくちゃ美味しかったです
午後はマリーナが入院している病院に行った。
受付で要件を伝え一階ロビーで待っていると、しばらくしてスウェット姿のマリーナが3階から下りて来てくれた。
あー。写真で見た彼女だ。
元気そう。良かった。
笑顔で軽くハグをすると彼女が少しはにかんだ。
安心したのと嬉しいのとで私はまた泣く
すると私の手をとって大きなお腹にあてて
It’s ok. Everything is fine!
緊張が一気に解けた。
逆にこっちが励まされた感じ。
10歳も年下なのに本当に頼もしいと思った。
その後はお互い翻訳サイトを使いつつ、拙いコミュニケーションを数分した後、病院を後にした。
夜チャットが来た。
2日後、誘発分娩をする。
翌日、翻訳事務所などに行って用事をこなした後、また病院に行った。
誘発剤の投与開始は朝9時から10時の間に行うとのこと。
何時に行けばいいんだろ〜と話していて結局、午後2時くらいに行くことにしました。
そして当日予定通り2時過ぎに到着した。
シューカバーとアイソレーションガウンを着て廊下のソファで待つこと3時弱。。。