宇宙解剖 | いつも眠い

こんばんは、知弥です


セカンドフルアルバム
ミクロコスモスがリリースされて
一週間ほど経ちました

聴いてくれましたか?
まだの人は聴いてくれませんか?

自信作なんです
最高傑作なんです
全力なんです

渾身を放ちました
凄いワクワクしてました
未来は変わるもんだと思ってました

だが、そんなうまい話はありませんでした

いつも以上の渾身が
いつも以上に反応ナシです

正直
参りすぎて、悔しすぎて、ナーバスです

サポートをしてくれたナインスアポロ
一緒に作り上げてくれた淳太
諸々こしらえてくれたアラタ
アー写を撮ってくれた山崎奏太郎
激ヤバMVを完成させてくれたウチノケイタ
協力してくれた全ての人

合わせる顔がありません

とは言いつつも
広めるのは他でもない自分らで
その旅は今から始まるわけで

だがそのツアーもホームページの取り置きリストを見て絶望って感じです

何か状況を変えるにも
どうしたらいいか分からず
こんなことツラツラ書くのもどうかと思いましたが
折れそうな自分もいるので発散させてもらいます

イヤな言葉ばかり頭をよぎります

けどそれは作り上げたモノが良いが故に発生してます
作品は、完璧なんです
聴いてもらえたらロックできる自信もあります

好きでいてくれる人のために
これから出会う全ての人のために

この人生の集大成
ミクロコスモスの全曲
解説させていただきます。


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1.still full moon

アルバムの開幕を知らせるのはstill full moon
横須賀のレコーディング合宿中に作り上げたアンビエントポエトリー曲

このブログから取った文章もあったり
三浦海岸の音が入っていたり

締めくくりに至るまでの情緒が気持ちいい


2.シガーキス

このアルバムの中で1番古い曲
20代前半に書いた気がする

歌も音も録り直して再登場

実はこの曲だけ一年前くらいに録り終わっていて
特に変えることもなくぶち込みました

なぜこのタイトルなのか
なぜあんなリリックなのか

今では俺すらわかりません。

が、それも音楽の面白いポイント
タイムカプセルみたいなもんです

暗さ、哀しさ、虚しさ
そんな所からミクロコスモスの旅は始まります


3.猫足

人気曲、猫足の登場
この曲もわりかし古い

シガーキス→猫足は
ライブでも擦りまくった流れです

猫足が好きな人たくさん居て嬉しいです

「こんな時間におんなじ目」
深い夜を歩く野良猫と自分らを重ね合わせて書きました

機敏で活発な側面もありますが
ノソノソ歩いてる猫のイメージ

締めのリリック
「鏡より君の目に映る俺を信じたい
冷えた身体でぎゅっと確かめて」

ここに俺たち野良猫野郎の思いは詰まってます

本当は、愛されたいのです。


4.mew

猫足の続きが書きたくて
mewという曲を作りました

海外で言う猫の鳴き声は
「ミュウ」らしいですよ
「にゃあ」じゃないんです

作るのに苦労した一曲です
とにかくミクロコスモスは暗い一枚にしたくはなかった

衝撃の展開です
ドロドロに暗い入りから開けるように明るくなります

傷だらけの野良猫も
人に抱かれる夢を見た
それが叶う瞬間の曲

「抱えられて初めての幸せに今味を占めてる
上がる目線のお陰で全て変わって見えるから」

いつもと違う景色なのは
抱えてくれた人がいたからです


5.nocturne

どこかゲームBGMのような温かいビートに
平成メロウが乗っています

ノクターンの意味は夜想曲
俺の好きな夜を詰め込んでます

入りのリリック
「暗闇でもそこにいるのはわかってた
目に映るモノもたかが知れてた」
ここから最高

暗闇でもそこにいるのがわかるんです
闇と夜は違うし、目を瞑った方が信じられることがある

恐れるわけじゃない
身を任せるのさ、この夜風に

伝えたいことは案外この一文
「君だけを握りしめて
足りないものなんてのはないぜ」

実にシンプル
それだけでよかったのさ、最初から


6.はめつのねがい

ガラージビートにお得意の終末論を並べた
はめつのねがい

多様性という言葉で細分化された先に
何が待っているのか

がんじがらめな糸を解こうとして
より絡まっているように見える現代

多様性なんて言葉がある前から気を遣えるやつはいた
男だろうが女だろうが、分かり合える瞬間はいくつもあった

尊重し合える関係性はシステムじゃ無理なのだ
心の話なのだから
それが分からない世界なら
いっそ滅んだ方が早いと
マジで思ってます

燃え尽きるくらいが調子いいんじゃないか
じゃないと自らの罪もわからないだろ


7.ワールドエンド

ワールドエンド、歌だけ録り直して再登場
パワーアップに気づきましたか?

世紀末の詩、ドゥームズデイ、ワールドエンド、はめつのねがい

ここら辺は伝えたいことが一緒です
世界終末について

結末を決めるのはいつも自分です

世界の終わりはきっと美しい
希望的観測だがそうじゃなきゃオカシイのだ

最愛と別れても、最低を経験しても
大切な人が死んだ次の朝も
世界は当たり前に廻ってる

クソっすよ大抵は


8.人類こう在るべき

ここらへんからボルテージが上がってくる
アルバムに赤の色が入ります

端的に言うと怒ってます

消費社会に
若者を食いぶちにしてるクソに
長いモノに巻かれてるだけのエセロックに

キレてます

それ以外ないです
リリック見てください

1番バンドっぽい仕上がりな気がします
激情で勝負

お前もロックを名乗るならぶっ壊せよ
宿命だろ


9.神さまのメソッド

オールドスクールなヒップホップを目指して作り始めた一曲
神様の目線で書きました
神様の目線なんて知りませんが

地球に丸をつけて観測を続ける
増え続ける動物とは俺たちのこと

俺からしたら地球が汚れたので違う星に移住なんて
あまりにも無責任すぎる

生まれ落ちた地
そこに骨は埋めたい


10.凡非凡

大好きなファイター2人に書いた曲
友達になってからそのプロフェッショナルにやられた

凡だろうと非凡だろうと
均等に可能性は潜んでる
炎はまだ燃えている

曲の終わりまで駆け抜ける激情と静寂
ハウスの曲にして詰め込みすぎたリリック

それが功を奏して爆発を生んでます

「この世界はまだ、俺たちを知らない」

知ってもらえさえすれば

知ってもらえさえすれば。


11.人魂  

アルバムメイン曲
人魂と書いて読み方はプラズマ

この曲はストーリーがありすぎて長くなります

実はシガーキス同様一年前くらいに録り終えてました
シガーキスとシングルカットで出す予定でした

が、キーを変えて改めて練り直して登場

俺はずっと歌を歌いたかった
ラップも大好きだけど最高のメロディを作りたかった

だけどもうかれこれ10年くらい
ステージで歌おうとすると思い通りに歌えなかった
カラオケやスタジオだと思い切り歌えるのに
ステージに立つと、どうしても声がつっかえる様な感覚に陥っていて
そりゃあもう地獄だった

原因を探ったり改善を試みましたが
全く訳がわかりませんでした

ただ、ニンパブを通じて分かったことがあって
人のメロディだと思い切り歌えるんです

つまり、原因とは俺のメロディセンスへの自信のなさだ

Cメロの「君の名前~」のリリックとメロディは
元メンバーはるきのやっていたバンドからいただきました
案の定、思い切り歌えた

そこから諸々肉付けを施して
思い切り歌える曲が完成した

この曲は俺の中でかなりデカい存在
俺自身、助けてもらったんだ

ミックスは最後までこの曲だけ難航した
やはり気になるのは歌だった

思い切ってオートチューンをかけて
ハイパーポップ風な加工をしてアルバムの中で1番最後に完成した

強烈なのが出来た
これはもらった。というのが率直な感想だった

聴いてない人がいるなら
この曲だけでも聴いてください
(本当は全部聴いてもらいたいが)

ここにミクロコスモスは詰まってます




12.Euphoria

長めの踊れる曲を作ろうとして辿り着いたユーフォリア

ダンスフロアにも顔を出すようになった俺たちは
人を踊らすことにも憧れを抱いてた

ハウスにあるような色々な要素を散らして
友達の顔を思い浮かべて
ぶっ飛べるような曲を作った

3:30からの流れはミクロコスモスの中で1番です
必聴ポイント
ぶち抜いてます


13.ロストランゲージ

幅広く活用したかったフルアルバム
ラガな曲も大好きでどうしても入れたかった一曲

レコーディングに持っていき
Fishmansの映画を淳太と3人で見た
そこからさまざまなエッセンスとインスピレーションをいただき
完成したロストランゲージ

怪物くんというペットのトカゲが亡くなった時に作りました

言語は通じない、が
言葉なんていらない

「次も会えたら出来なかった歌を歌おう」


14.ラストイエロー

アルバムの締めくくりはラストイエロー

優しいビートに強いリリック
言うことなし、俺たちらしさ満載

音源化される前から人気だったこの曲

さまざまな情緒が入り混じる中
納得のいく歌詞が書けました

「誰が呼んだかザイオン
36°C かぐわしい体温」

最後のこのリリックだけで良いくらいだ

人は桃源郷を探すが
それは場所にあらず

俺の中に君の中に等しく存在する

探しに行くもんじゃない
見ようとすれば見えるモノ

きっともう、辿り着いてしまっているんだ


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ミクロコスモス、とにかく幅広いです
雰囲気がガラリと変わる曲ばかりです
最後まで聴かないと分からないことだらけです

どれか一曲はハマると信じて作りました
間違いじゃないはずです

聴いてください、それしかないんです。

一番最初に話した通り
俺はまだ絶望の最中にいますが

きっと諦めることはないです

伝わるまで伝えます

君の生活に俺も入れて欲しい
みんなのプレイリストに入ることの方が
どんな賞レースを勝ち取るより誇らしいんだ

悲嘆を越えて進もうと思う

この期に及んでまだ燃えている

バカみたいにね。