動くゲイとレズビアンの会(通称アカー、OCCUR)府中青年の家の利用を申し込んだ後、
「青少年の健全な育成にとって、正しいとはいえない影響を与える」として利用を拒否
東京都教育委員会も青年の家利用条例の「秩序を乱す恐れがあると認められる者」
などとして今後の使用を認めない処分を決定
正当な理由によらない差別的な取り扱いであり人権侵害にあたる
LGBTに対する東京都の不当な扱いが明らかになったと同時に、
初めてLGBTの権利がきちんと認められたうえで行政に勝利したのです。
この時期には同性愛者の出会いの場として
権田わら公園(国立競技場・絵画館前)殺人事件、恐喝、封鎖に
『新木場殺人事件』(2000)新木場夢の島公園。
ここで25歳の中野大輔容疑者と少年6人のグループに男性1人が襲われたこの事件。
犯人グループは「ホモは警察に届けない」、
「小遣い欲しさにホモ狩りをした」と供述しています。
この事件があったおかげで、被害にあったLGBTがどうして被害を届け出ないのか、
といった、LGBTを取り巻く事情がフォーカスされたという側面もあるでしょう。
不用意にカミングアウトを迫られたくないLGBTの心理を利用し、
都合のいい「カモ」として見なしている
『一橋アウティング事件』(2015)
一橋大学法科大学院の男子学生Aさんが同級の男子学生Bさんに対し、
LINEを介して「好きだ。付き合いたい」などとメッセージを送って恋愛感情を告白。
その後Bさんは友人たちが見ているLINEグループに
「お前がゲイであることを隠しておくのムリだ。
許可を得ることなくAさんが同性愛者であることを第三者に暴露したのです。
その後Aさんは授業でBさんと同席するとパニック障害の発作
心身に変調をきたし心療内科を受診したところ不安神経症と診断。
Aは法科大学院の教授や、大学のハラスメント相談室に相談
大学はAの状態を把握していたうえで、特に対策を講じなかったのです。
大学の保健センターで投薬などの処置を受けた後に保健センターを出て、
大学構内のマーキュリータワー6階ベランダから転落。
死亡が確認され、投身自殺を図ったものとされました。
当事者の心を傷つけるかが、人々に知れ渡った事件ともいえるかもしれません。