『20~30代女子が・・・』

東京・高円寺にある小杉湯 ユニークなイベントで若い世代に訴求?

昔は銭湯1960年代に2500以

風呂なしアパートに住み、夜になると洗面器を抱えて銭湯に通う。

そんな日常も今は昔――。風呂付き住宅の普及に伴い、銭湯は衰退産業となった。

東京の銭湯(公衆浴場)の数は、2005年に1025、2018年には544へと急減している

足元ではこの下降トレンドに変化が起きつつある。件数が減少する一方で、

JR中央線の高円寺駅から歩いて5分ほどの細い路地。重厚感のある

唐破風(からはふ)の玄関と、屋号の書かれた白いプレートが昭和の風情を醸し出している

昭和8(1933)年創業、今年で87年目を迎える「小杉湯」だ。

建物は古いが、寂れた印象とは無縁だ。15時半、午後の営業がスタートするや、

入り口ののれんをお客が続々とくぐっていく。

常連らしき年配客に加え、ここ数年は20~30代とおぼしき若い女性客の姿も目につく。

最近は女性がどんどん増えている」。なぜなのか。絶大な支持を集めて賑わう銭湯が、

利用者数で見ると、2018年にはのべ利用者数が2万3000人台で下げ止まり、

1日平均入浴人員は前年比で増加しているのだ。


ここで開かれるユニークなイベントだ。

浴槽をステージにミュージシャンが熱演を繰り広げる「銭湯フェス」、

ダンサーが前衛的な踊りを披露する「踊る銭湯」、飲料メーカー、

カゴメとのコラボレーションで、トマト色の湯船に入れる

「トマトの湯」などの斬新な企画は、SNS上でシェアされ、高い注目を集めている。