【大人の世界でも“いじめ”】 | 【かほり放送局】
『「服従の心理」「同調圧力」職場のいじめ』エスカレートさせる

“いじめ”といえば、以前は子供の学校でみられた問題であったが、近年は分別のある大人が❔

被害者、加害者からも・・・ ヒトを含めてほとんどの動物には、

自分の利益を侵害しようとする他者を攻撃して排除する機能が先天的に備わっている。

自分の地位を脅かす者を排除するための攻撃、

パーソナルスペースなど自分の領域を守るための攻撃などが、これに該当する。

露骨に嫌な態度をしたり、「A部長を信用していいのか、でも優秀らしいし、

給与も高いからね」などといじったりすることも始まった。

B課長に同調するようになり、指示しても堂々と無視したり、

部員同士で目配せしたりするようにもなった。

Aさんは精神的に追い詰められていったが、いじめで悩んでいることを

誰にも相談できなかったそうだ。

リーダーが言うことは守らざるを得ない、服従しているだけだから責任をとる必要はないという

「服従の心理」に、周りに合わせていたほうが安全だという「同調圧力」が加わって

エスカレートしたのかもしれない。いじめが起こっている職場では、

「同調圧力」は、「アッシュの線分組み合わせ課題」と呼ばれる実験が有名である。

人間は自分が間違った選択をしていると気付いていても、周りがみなその選択をしていると、

自分の答えに自信が持てなくなり、周りに合わせてしまうというものだ。

つまり、「集団への同調」は自分の判断や捉え方にも影響するのである。

誰しも知らないうちに加害者となって人を苦しめていることがある。

いじめに対して自分が傍観者になっていたら、既に加害者になっている

可能性があると自覚すべきだろう。