『更生に課題』
寺本隆志被告(66)懲役7年(求刑懲役8年)を言い渡した。
長崎市で小学校低学年の女児にわいせつな行為をし、けがをさせたとして強制わいせつ致傷罪
強制わいせつ事件(2013年)でも懲役4年の判決を受けていたと指摘。
1992年に東京都と長崎市で中学生2人を殺害して服役し
長崎市の路上で下校中の女児の背後から近づいてわいせつな行為をし、
転倒した女児の腰や尻にけがをさせた。この直前には、別の女児2人の運動靴や洗濯物の下着を盗んだ。
直近の前科が2013年に広島市で起こした強制わいせつ事件だった。
「量刑判断では前科を考慮すべきではない」との弁護側の主張に対し、
「出所後、わずか4カ月余りで今回の犯行を決意し、非難の程度は大きい」と断じた。
刑務所内で再犯防止プログラムを受けていたことを明かした。
性犯罪の前科のある男が奈良県で起こした女児誘拐殺害事件をきっかけに06年に導入され、
自身の性格や犯行に至る行動を分析、性衝動を制御することを学ぶ。
少女が犠牲になった殺人などで20年以上服役し、
受刑中に性犯罪を繰り返さないためのプログラムを受けていた被告。
今回の事件は、再犯を防ぐ難しさと、更生に向けた課題を浮かび上がらせた。