【アパグループの女社長の涙】 | 【かほり放送局】


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田村水落設計 首都圏19物件関与

 マンションやホテルを全国展開する「アパグループ」の京都市のホテル二件で耐震強度の偽装が見つかった問題で、国土交通省は二十五日、問題のホテルを構造計算した田村水落(たむらみずおち)設計(富山市)がかかわった物件計百六十八件の都道府県別の物件数を公表した。地元の富山県が百十九物件と大半を占め、首都圏では東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬の五都県に計十九物件あった。 

 国交省によると、百六十八物件のうちこれまでに二十五物件の調査が終了。偽装が認定された今回の二物件を除く二十三物件には偽装や耐震強度不足はなかった。各自治体は残る百四十三物件の調査を急ぐ。

 今回、京都市が偽装と判断した二つのホテルの構造計算は、国が認定したコンピューターソフトで計算されていたが、耐震強度偽装事件で実刑判決を受けた元一級建築士の姉歯秀次被告が使用したソフトとは別だった。姉歯被告の偽装は二種類の構造計算書を印刷して前半と後半を合体させるなどの手口だったが、今回のホテルの構造計算書は、柱や梁(はり)の強度計算数値が不適切な「NG」と表示された後、「OK」の文字や数値をパソコンに勝手に入力したとみられている。

◇京都市のホテル二件で耐震強度の偽装が見つかった問題で、田村水落設計の水落光男一級建築士が施工時に、構造計算をやり直さないまま設計図にあった補強材を抜くよう指示していたことが二十五日、京都市などの調査で分かった。

 市などは、設計上のミスではなく意図的な偽装を裏付ける事実とみている。

 水落建築士は、二ホテルで設計図通り建物を補強する「筋交い」を取り付けることができず、工事ができないと問い合わせた元請け業者に「(筋交いを)抜いていいよ」などと話したという。