倉島颯良論 | ゾンビは走っちゃダメ!

倉島颯良論


 『DEAD OR ZOMBIE』の主演だった倉島颯良さんがBS松竹東急のドラマ「向かいのアイツ」に出演中。TVerで観ることができます。
https://tver.jp/series/srespb0n0o

 しずる、ライス、サルゴリラの3組による演劇ユニット、メトロンズによるコントの舞台のようなドラマだが、倉島さんが芸人以上にハジけた演技で、『DOZ』のようなメンヘラな役とは全く違う表情を見せている。演出の井口昇監督にも高評価だ。
https://twitter.com/igunobo/status/1780232787020116401

 倉島さんは求められている役に対応力の高い俳優さんだと、『DOZ』の現場でも感じられた。床に座って一人食事をするシーンがあり、演出側は「ここはあぐらだな。アイドルといえどもあぐらだな」と強い姿勢で臨もうと準備していたが、なんのことはない、何も言われなくても倉島さんはスッとあぐらをかいた。「ここは女の子座りじゃないですよね」とばかりに。当たり。
 その他にも、運動神経の良くなさそうな子の走り方をしてくれたり、実年齢より若い役の映画の時は声を高く発声していたり。役者が役作りをするのは当たり前のことだが、正解を一発で出してくれると演出は楽だ。内村光良監督や夏都愛未監督のように、倉島さんを続けて起用しようとする監督が多いのも納得。