脳性麻痺の子どもが受ける手術 | 肢体不自由の子どもと共に生きるのブログ

肢体不自由の子どもと共に生きるのブログ

肢体不自由の子どもと共に50年余を過ごしてきました。肢体不自由な子どもに変わり、その不自由さを知っていると自負しています。
肢体不自由に対して、私の思いや意見を記して参りますが、質問と理解できない点については、どうぞお尋ねください。

 肢体不自由(特に麻痺)の子どもが、運動機能を更に改善する為に、身の回りの世話が行いやすくする為に、手術によってそれを可能にしようとする事があります。
 受ける手術は下記の様な物が多いのでは・・・

1 整形外科手術
A 筋や腱に行われる手術。
 関節の動きに制限が有る時などに行われ、術後には関節の動きが良くなります。
B 骨に行われる手術。
 骨によって身体の形を整えています。すでに関節の動く方向があまりにも違っていたり、身体に変形が起きている時などに行われます。

2 バクロフェン髄腔内投与治療
 バクロフェンは、血液脳関門をきわめて通過しにくい薬剤です。このバクロフェンを経口投与量の1/1000程度脊髄髄液腔に投与する事によって、脊髄のみに作用し、12時間程度、痙縮が緩和されます。この治療では、バクロフェンを慢性投与する必要が
あるために、体内に注入するポンプを埋め込みカテーテルなどを留置する必要があります。

3 脳神経外科手術
A 選択的末梢神経縮小術。
 各筋の痙縮している運動神経の接合部の近くで、神経の伝達路を細くします。神経を細くした事によって、痙縮を緩和させます。
B 選択的脊髄後根遮断術。
 選択的末梢神経縮小術は各筋の神経に対して行われたが、この手術では脊髄レベルで行われます。

4 その他の関節可動域を拡大するための方法
A ボトックス注射治療。
B 筋弛緩剤投与。
C 精神安定剤投与。
D 筋のストレッチによる法 等…。
### いろんな法でもって関節の動きを改善しようとしていますが、推奨できるのは「1-A」と「4-D」です。
 どんな法であっても受けた後の治療体操が大切です。処置後に治療体操がしっかりと施せない時には、受けた処置の成果や効果が半減したり、出ない事も起きます。
 何を受けるのが良いのか、受ける前にしっかりとメリットとデメリットを確認したいです。施す処置法によっては、たとえ悪い結果が出ても元に戻す事ができない物も有るからです。

※ 詳しくはLS-CC松葉杖訓練法のホームページと教本をご覧ください。
※ ご質問をお寄せください。ご質問については、メールでお願いいたします。
 アドレス→training@xpost.plala.or.jpにお願いします。trainingをls-ccに書き換えてお願いします。