いつも当ブログをご覧頂きありがとうございます。
長い櫻坂46のパネル展示の投稿をお見せしましたが、音楽投稿のブランクがあったので、定期的に投稿する癖を付ける為に、リハビリ的に毎日投稿しました。
本日から音楽投稿を再開致します!!
本日は浜田省吾「光と影の季節 (Flash and Shadow)」(2005年リリース) です。
2003年にセルフ・カバーアルバム『初秋』をリリースした後、浜田さんは長年の音楽制作のパートナーであるアレンジャーでギタリストの水谷公生さんと、その奥様で作家の小川糸さんとユニット「Fairlife」を2004年に結成し、浜田さん・水谷さんが楽しめる音楽制作を目的に音楽活動を展開していきました。また、音楽制作がメインの為、浜田さんは作曲を中心に行い、メイン・ボーカルは浜田さんだけではなく、他のミュージシャンがボーカルを取る形を採用し、ポルノグラフィティの岡野昭仁さんや、元プリンセス プリンセスの岸谷香さんなどが参加したことで話題となりました。2004年はこちらの活動に注力することとなりますが、その一方でオリジナル・アルバムの為の曲作りも同時平行で行われていました。
こうして出来たオリジナル・アルバム『My First Love』は浜田さんの音楽のルーツの原点に戻りつつも、また新たな扉を開けたような、快心のロック・アルバムになったといいます。その中でド頭1曲目、先行シングル曲としてリリースされたのがこの「光と影の季節」でした。
歌詞は旅に出た主人公が幾多の困難を乗り越えながら、最愛の人へ逢いに戻す姿を描いたもの、そして浜田さんがライブに観に来るファンの姿を思い浮かべて書いたものとなります。
「やけつく砂漠で 見上げた太陽」
「綺麗な街 見とれて迷い込んだ路地」
主人公が来た街は砂漠の中に佇む街で、輝く太陽が照りつけているところでした。しかしオアシスのような、とても綺麗な街並みをしており、見とれるほど美しいのです。でも見とれ過ぎて街の中で迷ってしまい、困り果ててしまうのでした。
「果てなく続いてる フリーウェイの彼方」
「荒れ狂う海を越えて 目指した港」
次の街へ行く途中の道は果てしなく長い、先の見えない一本道。とてもではありませんが気持ちが折れそうになります。
と思ったら更なる目的地へは荒れ狂う海を船で越えなければなりません。目的地となる港へは一苦労しながらも向かうのです。
「光と影 興奮と失意」
「でもどんな時にも 想うことはただ…」
良いこともあれば、良くないこともあります。向かうワクワク感と長い道のりへの挫折。
でも主人公はそれを乗り越えた先に、ある人が待っていたのです。
「君に逢いたくて (wow wow...) 戻って来たよ」
辿り着いた先には、主人公の最愛の人が待っていました。
「長い旅路の果てに (wow wow...) 見つけた絆」
自分が歩いてきたこの旅路で見つけたのは、最愛の人との見えない強い絆だったのです。
と、ここまではそういう解釈も出来ますが、この一連の歌詞は実は浜田さん自身のこれまでの活動を振り返ったもの、そしてライブに観に来てくれたファンへの感謝の意味合いもあるようにも思います。
「やけつく砂漠で〜」
広島から上京してきて、愛奴として華々しくデビューを飾るも、思ったように曲は売れず、そしてドラムも思うように上達しなかった浜田さんは愛奴を脱退し、ソロミュージシャンとしてデビューします。しかし、そのソロ活動もやはり売れず、迷走してしまいます。
「果てなく続いてる〜」
先が見えない自分の音楽活動。どこが目的地なのかも見えず、波瀾万丈な音楽活動を過ごす浜田さん。目指す先には何が待っているのかもわかりません。
「光と影 興奮と挫折〜」
そして掴んだトップ・ミュージシャンの頂。初期とは異なり1980年代になるとライブ動員も増え、アルバムは大ヒット。1991年に「悲しみは雪のように」がミリオンセラー。順風満帆な活動の陰で、1990年代前半は精神的にダウンすることも多く、波があったことを語っていました。
「君に逢いたくて 戻って来たよ」
それでも支えられてるのはいつも応援してくれるファンのみんな。ライブでまた君(たち)の顔を見れるのが嬉しくて、戻って来たんだよ!と嬉しく思うのです。
「長い旅路の果てに 見つけた絆」
こうして多くのライブ会場でファンの元気な姿を見るたびに、浜田さんは励まされていたのでした。
アレンジは星勝さんと浜田さんの共同アレンジで、アコースティック・ギターの柔らかいサウンドとエレクトリック・ギターの尖ったサウンドが上手くマッチしたロックサウンドとなっています。ギターは長田進さんと安全地帯のギタリスト・武沢豊さんによるものです。ベースは美久月千晴さん、ドラムは小田原豊さん。ピアノはKUWATA BANDのキーボーディスト・小島良喜さんでオルガンは福田裕彦さんです。サックスは古村敏比古さん、そしてコーラスは盟友の町支寛二さんによるものとなっています。
ファンへの想いが溢れ出たロック。浜田さんの曲の中でもかなり好きな曲です。シンプルなバンド・サウンド、大好きです!
こちらはライブバージョン。この時のバンドメンバーは武沢さん以外のレコーディング・メンバーが演奏しています。曲中の「wow wow...」はバンドメンバー・お客さんも含めた大合唱となっています。宜しければこちらもどうぞ。