救急車は近くの日本で有数の救急受け入れを誇るSK総合病院に到着した。







病院に着く頃には脚の麻痺が気になるものの、胸の痛みも増して来た。






もともと痛みに弱く、忍耐力のかけらも無い私は痛い痛いと少し大袈裟に騒ぐのでした。







医師からどこがどれくらい痛いのか、いつから症状が出たのか尋ねられる。







私は順を追って丁寧に説明した。

とにかく痛いのと苦しいのをどうにかして欲しいことと左脚の麻痺をなんとかして欲しい旨を伝える。






以前より私は痛みを1〜10で表すと…という毎回お決まりの質問が嫌い。

今回も10って言ったらいくらなんでも大袈裟だし、でも結構痛いから8くらいにしとこうかな7でもいいかな〜などとあれこれ悩む。

めんどくさい😤









そんなことを考えていたら、どこからとも無くレントゲンの機械が運ばれて来た。

撮影してみると、辺りにいた人達の緊張度が一気に増した。








「大動脈解離かもしれないのでCT撮りますけどいいですか⁉️」

いいですか?と聞いておきながら、もはや嫌です!とは言えない空気感。

断る理由もないので、「はい」と答える。







大動脈解離⁉️

十数年まえに弟が30代で発症した病気。

大きな手術を経て、今はピンピン元気に生きている。







大動脈解離って確かめっちゃ痛いはず。

弟も痛かったと言っていた。

でも、私はそんなに痛くない。

きっと軽症の大動脈解離なんだろうな〜と勝手に思い込む能天気な私。








やがて見るからに頼りない研修医のお兄ちゃんにストレッチャーを押されCTを撮りに行く。

造影剤、かーってなるのが気持ち悪いから嫌いなんだよね。

気持ち悪くなったらどーしよう😱

と思っている間に終了。








ERに戻り、呑気な研修医は「A解離でした〜」といかにも怖そうな指導医の先生に報告した。

すると、黙ってても怖そうな女医さんに

「このバカたれがー、A解離なら電話で直ぐに報告しろー!何の為に付き添わせたのー!!」と私の頭の上で怒鳴られている。







A解離?なにそれ?大動脈解離にAとかBとかあるの???

身内が罹患した割に何の知識もない私は、術後一般病棟に移りスマホが手元に来るまで、自分は軽症の大動脈解離だと思い込むのでした。