ともたちょぶろぐ

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ライブ・ミュージカル・舞台鑑賞の感想を自由気ままにマニアックに綴っています

5月9日マチネ、13日マチネ、17日マチネ、鈴木勝吾さん出演舞台「OLD WATERCOLOR FISH」を観劇した。
お魚さんシリーズ。
ストーリーの難しさに、きっとまた頭を抱え込んじゃうんだろうなあと思い覚悟して観た。(^_^;)


しょーちゃんが演じた役はフィンセント・ファン・ゴッホ。
登場した時から声高でうるさいくらいテンション高めなキャラが可愛かった。
女性に「ごめんなさい」とフラれたのに、
「僕の画家としての将来を思ってあえて反対の事を言ったんだ」とか無理矢理感強めなポジティブシンキングが面白かった。
対照的に、自分の絵が世間に認められない孤独感や人の気持ちが分からない苦しみ、
自分は人間じゃないなどと重めな苦悩を抱えて苦しんでいる姿が切なかった。
でも最終的には人の気持ちが分かったと言って嬉しそうな笑顔を見せたのがほっこりした。
このラストシーンでしょーちゃんが放った台詞が私の中で強く印象に残っていて、
ゴッホがお気に入りのシュザンヌ(岡田奈々さん)の表情を見た時、
エミール(伊藤あさひさん)への愛を感じたと。
その事に対してゴッホが「傷ついた。でも嬉しかった。」としみじみ言うの。
シュザンヌの気持ちが自分には向いていない事を理解しつつ、
それでも人の気持ちが分かった嬉しさの方が勝つって、
ゴッホの苦しみの強さが伺い知れる。
シュザンヌがゴッホにキスをしようとするんだけど、
二人の唇が触れる寸前にゴッホが自分の唇に手を当ててキスを防ぐ演出がグッと来た。

しょーちゃんのお芝居を観ていると時々衝撃表現に出会うんだけど、今回がそれだった。
1つ目は寝ながら歌う表現。
横になった状態で歌うって斬新よね。
立って歌う時と変わらない発声や声量が凄い。
2つ目は銃を口にくわえて持ち上げた表現。
狂気じみていてゾクゾクした。なんかけんちゃん(浦井健治さん)みたい。

ゴッホは死んでしまうけど、エミールの膝の上で眠るように死ぬ演出や、
死んだ後、舞台袖にはける寸前のゴッホの笑顔が素敵で、
悲しいと言う気持ちより温かい気持ちの方が私は強かった。
このシーンであさひくんの手にしょーちゃんが自分の手を置いた時、
あさひくんがそっとしょーちゃんの手を握ったのがグッと来た。

ゴッホの台詞の中にしょーちゃん自身が言いそうな台詞がチラホラあり、
しょーちゃんが叫んでいるような錯覚が起きた。
「心を殺せって言うのか?」と言う台詞が一番刺さった。
いつも真っ直ぐで本心しか口から出て来ないようなしょーちゃんなので、
こう言うのと葛藤していそう。


私にとっては難解ストーリーに感じるお魚さんシリーズだけど、
今回は難しくなかった。
むしろストーリーに入り込みやすくて、素敵で感動的な作品だった。
最初からリピート用のチケットを持っているのに、
それとは別に更に追チケしたのなんて久しぶり。
それだけストーリーやキャストさん達のお芝居に感動した。
しょーちゃんの陰と陽、メリハリのあるお芝居が素晴らしかった。