1980 年代のカラスみたいな黒ずくめ服に

アンディウォーホルの

キャンベルスープ缶を模した赤白本、

“ ぼくの哲学'をファッションアイテムみたいに

持って京都の街を歩く。

ホント、ポイントカラーなってるわ。

 

学を衒う感じがあざといな。

競って分不相応に難解な哲学書を読んで

理解していたつもりに

なっていた学生時代に戻ったみたいだ。

 

 

 

で、彼の絵に、

20世紀アメリカの自画像、

マリリンや毛沢東の連作に会いに行く。

https://kyotocity-kyocera.museum/exhibition/20220917-20230212

 

 

 

京都に彼は結構芸術的触発を受けている。

石畳を歩く白髪カツラの彼もまた、

カッコええなぁ。

自分の見かけのコンプレックスを隠し、

自分自身をデザインし、

アイコンまで昇華した形はオモロいと思う。

 

アンディウォーホル、

幸運にも時流に乗り

その画風を愛されてセレブになり得た

20世紀アメリカンアートの旗手、

東欧移民出身だった彼が何の努力もなく

サラッと描いた絵はすぐに売れるようになる。

この絵は初期の絵だが親しみやすい。

クリスマスカードに使えそうな。カワイイ。

コレは素直に売れるわ、

ゴッホとはエライ違いや。

しかも、以前見たゲルハルトリヒター同様、

報道された" 肖像写真” からのインスピレーションで

作品を作っていくが、リヒターが、

まださらに抽象的哲学的思惟に昇華させようと

しているのに比べ、

https://ameblo.jp/tomoskin-2007/entry-12753550388.html

 

 

次元は低い。浅い感じがする、でもウケる。

 

報道写真を切り抜く、

JF ケネディ暗殺直後の大統領夫人、

ジャッキー•ケネディの

写真をインスピレーションさせる、

 

増幅させる、大量生産させる

 

1960年代らしく

アンバランスなサイケデリック色調にする、

 

で、誰でも知っているTシャツにもプリントしやすい

作品群に仕上げる。

 

有名無名関わらず、お金さえ出せば、

サービス精神あふれる肖像画を書き

カネには困らず。社交界とも仲良し。

ドライでニュートラルでクール、そして空っぽ。

 

が、彼を称賛したはずの大衆の一部から

アイコンであるカツラを剥ぎ取られ

腹に銃弾を受ける。

その経緯はネットフリックスで

ドキュメンタリードラマになっている

一度見られてもいいかも。

 

現在のセレブ達同様、

目に見えないカオスのような大衆、

 (今ならソーシャルネットか)

に持ち上げられ、次から次へと消費され、

そして飽きれば攻撃される。

その原型を見るような生き様である。

そして 1980年代、

周りの仲良し芸術感度の高いゲイ達を

襲う新興感染症 AIDS の恐怖に怯えつつ、

彼は腹部手術の周術期合併症で死ぬ。

 

ささやかなブログ書き、

零細クリニックの主とはいえ、

ワタクシがあまり自撮り等、露出を避けるのは

この彼の経過を見る故である。

彼だけではないが。

ゴッホの肖像画には陰影がなく彼自身が隠れる

所はない。追い詰められ彼は自殺する、

が、清貧と孤独に悩みながらも

天寿を全うしたレンブラントの自画像は

闇の中から浮かび上がっている。

 

アンディウォーホル展は

2/12 まで。大量消費とマスメディアの時代に

ふさわしい芸術、と簡単に言えばそうなるだろう。

楽しんでほしい。

 

 

 

 

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