僕が住んでいるアパートの最寄り駅は、
昔からの住宅地区と、新しい家々やマンションが共存している、
便利だけれど、家庭的なぬくもりも残る、
小さな地下鉄駅です。
そんな駅の周辺には、
いつもちょっとやんちゃな雰囲気の若者が集まっています。
高校生くらいかな・・・・・、という彼らは、
まあ、いわゆる悪そうな言動が目立つグループで、
おまわりさんといざこざを起こしている現場も、何度か見かけました。
先日のことです。
夕暮れの帰宅時、たまたま僕が彼らの横を通り過ぎたとき、
ふざけ合っていた彼らのひとりが、
ポケットから何かを落としました。
落としたことに気づかなかったのか、
しばらく行き過ぎてから
「あれ?あれ?」と、ポケットを探る様子です。
僕は思わず引き返して、
彼の落としたものを拾い上げました。
ゲームか何かのカードでした。
「落としましたよ」と言って手渡すと・・・・・・・。
数名いた彼らが全員、
ぴょんと背筋を伸ばして、そろってお辞儀をしてくれて、
口々に「ありがとうございます!」って・・・・・・。
落とした物の少年らしさもさることながら、
その反応がとても可愛くて(と言っては失礼かもしれませんが)、
あれ?
あの子達、いつもおまわりさんと揉め事起こしてるグループだよな?
と、ちょっと不思議な驚きとともに、
いや~、いいお返事だよと、
道々嬉しさがこみ上げました。
で、やっぱり僕も印象だけで判断しちゃってたなと、
大いに反省しました σ(^_^;)。