ミカンがおいしい季節になりましたね

三重県南部は『1年中みかんのとれる町』というキャッチフレーズがあるくらい、
ミカン栽培がさかんな土地です。
そんな三重県南部の尾鷲市に、数年前、父が単身赴任をしていました。
それまであまり訪れる機会がなかったので、
父の赴任中、僕も何度が尾鷲を訪れました。
そのときの、ギョッとするようなミカンにまつわるお話です。
ある時、僕はぶらぶらと山のふもとを散歩してました。
ミカン畑のそばを通りかかったとき、何気なく目をやってビックリ!!
あちらの木にもこちらの木にも、蛇がいっぱいぶら下がっていたんです ∑(゚Д゚) !
僕はそれほど蛇に恐怖心はない方ですが、さすがにギョッとして足が止まりました。
でも・・・・・、すぐにそれはゴム製のおもちゃの蛇だとわかりました。
雀か、カラスか、いずれにしても野鳥がミカンをつつきに来るんだな、と思いました。
それにしても、野鳥よけに蛇とは、尾鷲ってダイナミックだわ~

そのインパクトにたじたじとしたものです。
ところが、その話を父にしたところ、
「ああ、それは鳥やなくて猿や」と・・・・・!
山と海に挟まれた尾鷲では、民家までどんどん猿が下りてくるそうで、
ミカンは猿にとって絶好のごちそうです。
そこで登場したのが蛇のおもちゃだと聞いて、
僕は心底驚きました。
それまで全く知らなかったのですが、
猿は本能的に蛇を怖がるのだそうです。
なぜ怖がるのか・・・・・・。
生まれてからの経験によるものだとか、
遺伝子に組み込まれた恐怖によるものだとか、
その理由は長い間の研究対象になっているそうです。
父は退職した今も、このシーズンになると
当時買っていたミカン専門店から、ミカンを取り寄せます。
たまに帰省すると、そこらのスーパーでは味わえない、
とびっきりおいしいミカンをどっさりもらって帰るのですが、
そのミカンを食べるたびに、
あの日の猿と蛇の話を思い出してしまいます


