※今週は手相&人相から脱線して、犬のお話をさせていただいています。
よければ、『伝説の犬(チャチャと花子1)』 から読んでみていただけると嬉しいです。
花子のことは僕もかなりはっきりと覚えています。
「チャチャは賢すぎて、ちょっと冷たい感じがしたけど、
花子さんはもう少し庶民的で、親しみやすい感じがした」
・・・・・・・
母のことばを聞くと、いったいどこのご令嬢の話かと思うほど、
2匹の犬はほとんど人間でした。
道で花子に行き会うと、母は必ず
「花子さん、どこ行くの?」と声をかけたのだそうです。
(母は、必ず花子にさんを付けます。)
そんな時、必ず花子は立ち止まって、振り向いて、
しっぽを2度ほどペンペンと振ってくれて、
『ご用がないなら失礼します』というそぶりで立ち去ったとか。
「一応親戚に対する礼儀だけは示してくれてた」と、
母は思い出しながら笑います。
僕がまだ幼児の頃、
庭で花子とひなたぼっこをしていたとき、
どうやら僕が花子のしっぽを踏んづけてしまったらしく、
寝そべっていた花子が、驚いて立ち上がる際に、
爪の先で僕の目元を引っ掻いてしまったという事件があったそうです。
念のためすぐに病院に行きましたが、幸い目に傷は付いていませんでした。
2人の仲が気になったけれど、
僕はその後も花子を怖がらず、
花子も僕を邪魔にせず、
変わらない様子に大叔父も両親もホッとしたと聞いています。
花子の母譲りの素質は、
やはり猟犬たちの間でも群を抜いていたそうです。
チャチャなきあと、大叔父の信頼と愛情を一身に受けて、花子は過ごしました。
そんな花子がいなくなったのは、僕が小学生低学年の頃でした。
そのお話を次回させていただきたいと思います。
今日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。