※今週は手相&人相から脱線して、犬のお話をさせていただいています。
よければ、『伝説の犬(チャチャと花子1)』 から読んでみていただけると嬉しいです。
チャチャと花子は同じようににちょっぴり耳の垂れた、真っ白な雑犬でした。
2匹とも猟犬としての資質は、際立っていたようです。
リードを付けて山に入り、一緒に歩いていても、
立ち止まって『放して』というそぶりを見せ、リードを外すと、
走り出して5分としない内に、イノシシなどを追い出したと言います。
獲物の追いつめ方も特徴的で、
チャチャは獲物の逃げる先を読んで、最短コースで先回りし、
花子は徹底して獲物の跡を追う、というタイプだったそうです。
それだけチャチャは利口だったのですが、
ごくたまに、獲物が予想外のコースを取ると、逃すこともあったとか。
その点、花子はひたすらに後を追いかけるので、
時間はかかるものの、逃げられることはなかったと、
大叔父が話していたそうです。
猟をするのが使命の猟犬のために、
追い出した獲物は必ずしとめて、犬の働きに応えてやらないと、
猟師と猟犬の信頼関係がゆらぐとか。
互いに強い信頼関係を築きながら、
大叔父とチャチャは、親子のように、親友のように、
心を通わせ合って日々を過ごしたのだと思います。
チャチャが晩年病気になって、山に行けなくなると、
大叔父は段ボール箱に毛布を敷いて、
いつもチャチャを側に置いていました。
チャチャは歩けなくなってからも、大叔父が軽トラに乗ると、
エンジン音で『山に出かける』と思うらしく、
一緒に連れて行ってもらおうと、
立てない足で一生懸命にもがいたそうです。
もちろん猟犬ですから、猟は好きだったのでしょうが、
チャチャは大叔父と一緒に猟をする、何よりもその時間が大好きだったのだと
僕は思います。
大好きな大叔父のそばで、チャチャはその一生を終えました。
チャチャをなくした後の大叔父の心を支えたのは、
娘の花子でした。
我が家の伝説は、そこから花子に受け継がれます。
次回から花子のお話をさせて下さい。
今日も最後まで読んで下さってありがとうございました。