今フジテレビで重松清さん原作の
『あすなろ三三七拍子』を放送中です。
あれを見て、僕は兄のことを思い浮かべました。
兄は地元三重ではたびたび甲子園に出場する高校の卒業生です。
僕と同様、自分は野球部員ではなかったのに、
その熱狂的な応援ぶりは、あんたは私設応援団長か、とあきれるほどでした。
さすがに30歳も目前となって、声がれするほどの声援はしなくなりましたが、
数年前までは高校野球バカの僕ですら、
そばに座るのがはばかられるほどの応援ぶりでした。
今年、
長めの休暇を得た兄は、
勤務地の関東から帰省した翌日、すぐに球場に出かけました。
(あ、実は深夜に神戸を発った僕も一緒に・・(・・。)ゞ )
応援の時、兄がかぶるのは、母校支給の甲子園応援グッズキャップ。
卒業して制服での応援ができなくなった時、
兄はそのキャップのサイドに、自分の制服から取った胸ボタンを縫いつけました。
小さな金色のボタンに
きっと兄は母校への愛情と誇りのありったけをつめこんだのでしょう。
今年、両親と僕の母校はすでに負けました。
で、兄の母校に望みをかけて、
ただいま家族で応援中。
どうか兄が、甲子園の応援席で、母校の校歌を歌えますように。