突然ですが問題です。
この画像はいつのものでしょうか。タ行の表情、サイコーです。
…
衣装あたりがヒントになるでしょうか。
ヒント。
高城さんの向かって右側の青いもの。
正解は
2015年桃神祭@エコパスタジアム2日目でした。青いものはギプスで固定された左腕を吊っている紐?です。
驚いているのは南ピーさん登場によるもの。初日に清水ミチコさんが登場、この年の「ももクリ@軽井沢」が発表され、2日目のこの日、告知は無いものと私も考えていたのですが、まさかの南ピーさん登場にみんなびっくり。
で、南ピーさんが持ってきてくれたお知らせは
・来年2月にニューアルバムリリース!
お~~!やっと出ますか。
・ニューアルバムに伴う5大ドームツアー開催!!
ま、なんとアルバムでドームツアーですか、これは楽しみですね。
と、ここまでは普通に「うお~!よかったよかった」だったのですが、
・3rdアルバムと4thアルバム同時発売!!!
ここは本当にびっくり!現地にいた私も、おもわず
ガンズかよ!
って声が出ちゃいました。
あ、ガンズとはアメリカのロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses/略称GN'R)のことです。
一応説明しておきますと、メジャーデビューアルバム「アペタイト・フォー・ディストラクション」が世界的に大ヒット、その存在感も含めて世界的な大物に。
この大ヒット作に続くアルバムが「ユーズ・ユア・イリュージョン I」(以下、USE1)、「ユーズ・ユア・イリュージョン II」(以下USE2と略します)という、なんと驚きの2枚同時リリース。(2枚組ではありません)こちらも大ヒットしました。
日本でもL'Arc〜en〜Cielが「ark」「ray」というアルバムを2枚同時リリースしていますが、まっさきに思いついちゃったのがガンズ。
後にキングレコードの宮本氏がSWITCH誌やミュージックマガジン誌で語っていますが「シングル収録曲が多かったので2枚に分けた」「ガンズの赤盤・青盤みたいなのをやりたいと思った」。その結果、このような形になったわけですね。
この発言から、「AMARANTHUS」(以下アマ)と「白金の夜明け」(以下白金と略します)はガンズのユーズ・ユア・イリュージョンの影響下にある、と言えるのではないでしょうか。
ということで、ガンズのUSE2枚とももクロの「アマ」「白金」を語ってみましょうか。
【曲数とランニングタイム】
CD1枚の曲数と収録時間をみてみましょう。まずはガンズから。
- USE1…16曲 76分
- USE2…14曲 76分
コンパクトディスクの限界ギリギリまで収録。曲数は異なりますが、USE1とUSE2の収録時間は同じなんですね。次にももクロ。
- アマ…14曲 64分
- 白金…14曲 64分
ガンズより12分ほど短いですが、アマと白金の収録時間は同じです。2枚の収録時間をそろえる、宮本さんは狙ったのでしょうか?あいにく手持ちの音楽プレイヤーでは秒数単位の計測ができなかったのが心残りです。秒単位まで同じだったら凄いですね。
【構成】
ガンズのUSE1とUSE2には「あわせ鏡」のように対応している楽曲があります。
- それぞれ2曲目がイジー・ストラドリン(サイドギター)がヴォーカルを担当した曲。(ダスト・アンド・ボーンズと14イヤーズ)
- どちらにも同じ曲、ドント・クライが収録されている。(ただし歌詞が異なる)
- それぞれに有名な曲のカバーが収録されている。(ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア/ボブ・ディランとリヴ・アンド・レット・ダイ/ポール・マッカートニー)
一方、ももクロの方は
- 9曲目がどちらも清竜人さんによる楽曲で曲名も類似。(デモンストレーションとイマジネーション)
ぐらいでしょうか。ただ、ももクロの方は3枚目アマの最終曲(HAPPY Re:BIRTHDAY)のメロディラインが4枚目白金のオープニング(個のA、始まりのZ -prologue-)に引用され、3rdから4thへの繋がりを感じさせているところが特徴的でしょうか。
【ジャケットデザイン】
ガンズのジャケットはラファエロ・サンティという画家のアテナイの学堂という絵の一部を切り取り、そこに着色を施したデザイン。
どこを使っているかわかりますか?右半分の真ん中、足を組んでいる少年?の部分ですね。USE1とUSE2で同じデザインを用いて色を変える、ビートルズの「青盤」「赤盤」を連想させます。ただしビートルズの赤青は経年を感じさせる写真となっていますが…。
一方、ももクロの方は2枚はまったく異なるデザイン。アマの方はまるでビートルズのサージェントペパーズを思わせるような極彩色に飾られたデザイン。
白金の方は「ヒプノシス」(世界的に有名なデザイナー集団、邦楽だとユーミンの「VOYAGER」「時のないホテル」を手掛けています)が浮かんできました。特にピンクフロイドの「原子心母」をなんとなくイメージ。
ガンズの方は曲をわんさか作った結果、CD1枚に収められる量ではなくなってしまったため、うまく調整して2枚に振り分けた、実質的には2枚組アルバムと言えます。一方、ももクロの方は2枚のコンセプトがそれぞれあって、まったくの別物として制作、といった異なった性格をもっています。
同じ2枚同時リリースでも、制作コンセプトの違いがジャケットデザインに現れている好例でしょう。もちろん、どちらが良いとか上とかは関係ありません。
さて、この2作品、正確には4作品を振り返ってみましたが、(あくまでも個人的な考えなのですが)実は「アマ/白金」にはちょっと謎めいた部分があるのです。宮本さんに確認したい、考えを聞きたい部分があります。色々な媒体のインタビューをチェックしたのですが、残念ながら私の持っている疑問はどこも触れられていませんでした。それが何なのかは、またいずれ記事にする予定です。
ところで、来年2019年5月17日に5thアルバムがリリースされる運びとなりました。楽しみではあるのですが、一抹の不安もあったりします。その不安の正体とは…こちらもまたいつか、どこかで。
(なんか謎ばかり残した終わり方になってしまって申し訳ありません、全部詰め込むと恐ろしい量になっちゃうので。どっちにしろ、たいした謎ではありませんのでwお気になさらぬよう)