加藤さんが結婚しました。

 

増田担の私が今あれこれいうのは違う

という気持ちはあるけれど、

それでも思う事があるので

ひっそりとここに書こうと思います。

 

「推し」を想う「ファン」の在り方。

 

正直、アイドルオタクになる前の私は、

「推し」と「ファン」というものは

ただただイケメンに対して

「カッコイイー!」と

騒いでるだけの単純なものだと思っていました。

ディズニーキャラクターをみて、

「可愛いー!」と言うような。

テレビで可愛い動物を見て

「可愛いー!」と言うような。

そんな風に、

ただタイプな異性を愛でることを楽しみにしている

とても簡単な趣味だと思っていました。

 

今となっては、

そんな簡単なものじゃないんだよ。

なんにも分かってなかったな。

としか言いようがありませんが。

 

これは、私がいわゆるアイドルオタクに

なったから思う事だけれど、

推しを持つという事は非常に複雑で難しいもの。

個人によってその考え方は全く違って。

例えば、

・リアルに恋しているファン

・非現実的な存在として崇拝しているファン

・息子を思うように「可愛い」という感情が強いファン

それ以外にも一概にまとめきれないその人その人の

複雑な感情があるわけで

「推しがいるアイドルオタク」と言っても

千差万別な考え方や応援の仕方があるものです。

 

その中でも、

いわゆる「リアコ」なファンの気持ちは

とても複雑で繊細なもので。

ちなみに私は、自分でもはっきりとはわからないけれど

おそらく「リアコ」寄りのファンだと思います。

 

私はNEWSと同世代で

結婚もしていて子供もいる。

それでも自担が結婚したら、

「喜んであげたい」気持ちは確かにあるけれど

「ものすごく寂しい」気持ちも絶対にあって

100パーセントの気持ちで心から「おめでとう!嬉しい!」と

その幸せをお祝いできない自分自身の心の狭さというか

どうにもならないジレンマを抱えてしまうだろうなと思うのです。


ファンとしてお祝いしてあげるべきという概念と

今まで応援してきた自担が

なんだか別人になってしまったような感覚に打ちひしがれて、

どうしようもなく落ち込んだりするのだろうな。

寂しいなんて思いたくないのに

おめでとうという前向きな気持ちになりたいのに

どうしても心の中にぽっかり穴が開いて

「自担においてかれちゃった」

ような気持ちになってしまうのかなと。

 

でも事実だけで言うと

自担は結婚したこと以外何も変わっていないわけで

性格が変わったわけでもアイドルをやめたわけでもなんでもなくて

ましてや私含むほとんどのファンは

ファンになった瞬間からこれまで

自分が自担と結婚できるなんて微塵も思ってもなくて

自担が一生結婚しない確信もなかったし

結婚するかもしれない可能性はいつでもあったわけなんだから

何を今更、おいてかれたもなにもないだろうという感じではあるのだけど。

 

じゃあなんでこんなに寂しくなるのかなと考えだして思ったのは、

 

それはきっともしかしたら

突然の出来事によって

意図せず私自身の気持ちが変わらざるを得なくなった事にたいして

距離を感じずにはいられない寂しさが発生するのかなとも思ったり。

つまり、

今までの私が応援してきた自担は

「誰のものでもない」

とはっきり笑顔で言ってくれる人だったのに対して

これからはそうじゃないという確固たる現実がある。

それによって私自身の「自担を応援する気持ち」に

なんらかの異変が生じる事に対しての

寂しさなのかもしれないなと思うのです。

 

今までと同じ気持ちや熱量で

なんの迷いもなく「大好き!」と声高らかに言えなくなる自分。

 

そう、自分自身が今までと同じようには

推しを応援できなくなってしまうかもしれない寂しさなのかなと。

 

大好き!という気持ちは変わらないけど

そこにはどうしても

(既婚者だけど)(奥さんいるけど)(家に帰ったら家族がいる人だけど)

などという今までとは明らかに違う現実があって。

いままでももちろん

公開されてる情報だけが全てではないなんてことは分かってはいたけれど、

例えば自担が年末年始友達と過ごしてる話をしたとしても

そこに家族の影を勝手に想像して

今までのようにただただ楽しい話としては聞くことができなくなったり。

 

自担が結婚してしまった事だけが寂しいわけではなく

結婚したことによって自分のオタクとしてのこれまでのスタンスが

否応なしに変わっていってしまうかもしれない事に対しての

寂しさもあるのじゃないかとふと思いました。

 

少なくとも私は、

もし増田さんが結婚したとして

そこになんらかの寂しさや心の空虚を感じるとしたら

(感じないわけないと思ってます)

おそらくその理由は、そこじゃないかなと思うのです。

 

だって私はファンになった時から自分は既婚者で、

地球が100億回転しても増田さんと自分が結婚する可能性は毛頭なくて

さらに30後半になったアイドルが結婚するのは

いたしかたないと思ってはいて。

匂わせや倫理観に反するスキャンダルなどでさえなければ

一人の人として恋愛もするだろうし、

一般人よりモテて当然の人が一生独身でいる可能性の方が低いのは

100も承知というか。。。

 

そこまでわかってても

自担が結婚したらやっぱりしばらくは

落ち込むだろうし寂しくなるだろうし。

正直結構辛いと思うんです。

 

でもそれは誰のせいでもない。

ましてや結婚した自担のせいでは断じてない。

その切ない感情の根源は、

 

「ずっと大好きな推しをひたすら応援できていたこれまでと、

 既婚者になったことによって意識したくなくてもふとよぎる何かによって

 これまでと全く同じ感情や熱量では応援できなくなってしまうかもしれない状況」

 

に寂しさを感じているのだろうなと思うのです。

 

だから、リアコのファンは複雑なんです。

私の友人で私より10ほど年齢が上の

いわゆる古参のファンの方がいるのですが、

その人はリアコでは全くないので

きっと彼が結婚しても今までのスタンスとなんら変わりなく

結婚おめでとう!と笑顔で祝福することができるのだろうなと思うのです。

 

結局自担の結婚によってダメージを受ける人は

それだけ自担に恋をしていたという事なのかなと思うのです。

 

back number の「幸せ」の歌詞が頭をよぎります。

 

こんなに好きになる前に

どこかで手は打てなかったのかな

私が選んで望んで恋したんだから

叶わなくても気持ちが伝えられなくても

こんな気持ちになれたことを大切にしたい

本当だよ

 

手が打てててたら苦労しないよ!!

と思わず突っ込みたくはなりますが、

この歌詞は私の大好きな歌詞です。

 

私はアイドルオタクでもなんでもなかったので

本当に突如増田貴久の存在を知って

あれよあれよと沼にはまって

気が付いたら大好きで仕方なくなっていたので

打つ手はありませんでした。

 

それほどまでに好きだと思える「推し」に出会えたことは

幸せなことだと思うんです。

 

でも、「推し」だけが自分の幸せであってはならない。

自分の幸せは自分で見つけて、

ちゃんと自分の人生は自分で作っていくものだから。

誰かに幸せにしてもらうだけじゃなくて、

自分自身で幸せになる努力をすることで

きっと人間はもっと素敵になる気がします。

 

大好きな推しがいた事は

きっと幸せなこと。

これからもその感情を持ち続けられるか、

結婚で一区切りになるかはわからないけど、

そのどちらも間違ってはいないし

どちらでもいい。

 

今すごく寂しいと思ってつらい気持ちでも、

必ず時間が解決してくれます。

それが数日なのか数年なのかはわからないけれど。

そして辛いと思う気持ちを抱えながらでも、

自分を磨いて幸せになる努力を少しでもできれば、

その辛さもいつか自分の糧になります。

 

「推しを好きになってよかった」と

心から思える日は必ず来る。

 

と・・・まだ結婚していない自担の未来の可能性に備えて

自分自身に言い聞かせたいと思います。