春の香り | 林ともみの ともみ と ともに・・・。

春の香り

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ラジオサンキューFM84.5

 

福祉番組「ともみとともに」

ゲストは江南市在住の

坂野貴宏さん、和歌子さんご夫妻。

 

 

 

貴宏さんは滝学園の教員。

 

脳腫瘍と闘い、

18歳で亡くなった次女・春香さんの

闘病と介護の記録をまとめた書籍、

「春の香り」が文芸社から出版されている。

 

いいことだけでなく、

精神症状を伴う発作で苦しんだ日々も、

生前の春香さんの希望で、

包み隠さず克明に経緯をつづり、

ご夫妻で書き上げた。

 

2013年

小学校6年生のときに症状が現れ、

緊急オペ後に、放射線治療や化学療法、

服薬治療が始まった。

 

寛解後も春香さんの体調に

家族で寄り添い、

春香さんのペースにあわせて

長女の京香さんと

家族4人で

楽しめることを思いきり楽しんだ。

 

2019年に再発。

覚醒下手術という難しい手術をすることになった。

その手術に伴い、右半身に障害が残り、

また言葉が発せられにくくなる可能性があること、

そんな説明をご両親とともに

春香さんも受けた。

 

そして、春香さんは「生きる」選択をした。

 

絵を描くことが大好きだった春香さん。

 

利き手を左手にかえて、

亡くなる1ヶ月前に「×くん」という

絵本を描き上げた。

 

間違いに×をつける仕事をしている×くん。

みんなから嫌がられ、否定される。

 

でも、女の子の言葉に救われるというお話。

 

失敗は悪いことじゃない。

いや、失敗なんてないのかもしれない。

 

そんなことに気づかされる。

 

2020年12月20日、

春香さんは亡くなったが、

2年半後の2023年6月、

絵本「×くん」が三恵社から出版された。

漫画家になりたかったという

春香さんの夢がかなった。

 

 

 

 

そして、「春の香り」の映画化も決定した。

 

昨年末、江南市立図書館で開催された

坂野さんの講演会に夫と伺った。

 

 

 

春香さんが生前読んだ紙芝居。

声が録音されていて、

とても上手で心を惹きつけられる

ステキな声だった。

 

江南市立図書館には

春香さんの愛した本のコーナーがあった。

(昨年9月から12月展示)

 

貴宏さんが顧問を務める

ハンドボール部マスコットキャラクターの

「バッサー君」も春香さんが

デザインしました。

 

 

 

 

坂野さん夫妻は江南市在住ですが、

貴宏さんの出身は瀬戸市。

 

ご実家近くの山口八幡社の夏祭り。

ポスターにしたいぐらい

ステキな絵が描かれていた。

 

 

 

実はあとから分かったことですが、

貴宏さんのお母さまには、

私もお世話になっていて、

ランチをしたりする仲。

 

不思議なご縁だ。

 

ご夫妻で講演活動も、

もっと力をいれていきたいとのこと。

一生懸命生き抜いた春香さんの

思いを伝えることで、

誰かが救われるかもしれない。

 

「人の役に立ちたい」

「心に何かを刻みたい」

春香さんは、そう願っていたから。

 

春香さんが残した言葉を

記したい。

 

「不幸とは幸せだと気づかないこと、

敗北を認め大いに楽しむこと、

どんなところにも美しいものはある。

それこそが運命。」

 

「春の香り」

「×くん」

(↑こちらから購入できます)

 

ぜひ、あわせて読んでいただきたいです。

 

本日の放送はこちらで聴けます。

2024年1月8日「ともみとともに」