知らない人?を家にいれた息子 | 林ともみの ともみ と ともに・・・。

知らない人?を家にいれた息子

近所のスーパーに母と買い物へ。

 

到着した途端、

一人で家で筋トレ中の

大学生の息子から電話。

 

「おばあちゃんの友だちという

知らない男の人が家で待っているから、

早く帰ってきて」とのこと。

 

「知らない人を家にいれたの!?」

 

大学生にもなって、

まさか嘘でしょ?と

驚いてしまった。

 

喉が渇いたから家に入れてほしいと言われたから、

家に入れた、

今、リビングでお茶を飲んでもらっているという。

 

すぐに帰ると言って、

電話を切ったが不安になり、

掛け直すと出ない・・・。

 

大学生の筋肉マン男子といえども、

強盗に殴られていないかと不安になる。

 

筋トレしていたから、

7kgぐらいのダンベルが二つもあったはずだ。

 

どうしよう。。。

 

もう一度かけると繋がった。

 

良かった。

無事だ。

 

名前は分からないが、

おじいちゃんだと判明。

小柄だということも分かり、

力持ちの若者ではないらしい。

 

買い物はやめて急いで帰ると、

10年ぶり?ぐらいに対面する

両親の友だちだった。

 

私は昔からお世話になり、

結婚式にも来てくれたし、

夫も娘も息子も

とってもお世話になった方だった。

 

小さかったからか

息子は覚えていなかったらしい。

 

しかも不思議だが2~3日前に、

母と「〇〇さんって、元気かな?」と

話していたところだった。

 

なんとタクシーで記憶をたどって、

近くまで来て探し回って

我が家に来たらしい。

 

もう89歳になったという。

 

何度も同じ話をし、

耳もかなり遠くなり、

曖昧な話もいっぱいあったけど、

でも元気だった。

 

持病があり、病院に通っているが、

不便で困っているとのこと。

 

頼るところはここしかないと

来てくれたようだ。

 

息子が出した麦茶を飲み干し、

冷えたスイカを出すと、

「おいしい、おいしい」と食べ、

「本当にここは落ち着くなあ」

「みんな全然変わらんなあ」と

何度も何度も言った。

 

しばらくすると娘が送迎車で帰宅。

大きくなった息子は分からなかったようだが、

娘のことは、しっかり覚えているようで

(変わらないからか?)

感激の対面を果たしていた。

 

今後の受診予定を聞き、

父が病院の付き添いをすることになった。

 

そして、父が送っていった。

 

なぜか泣けた。

 

息子が知らない人を家にいれたことは

どうかと思ったが(結局は知っている人だったが)

 

「本当に来て良かった。

会えて良かった」

 

何度も何度も言った、

おじさんの言葉が頭から離れなかった。

 

訪ねて来てくれなかったら、

お世話になったことは忘れていたかもしれない。

 

縁は大切にしなくちゃいけないなあと、

改めて思ったのでした。