子どもの心
少し前のできごと・・・。
最近、よく遊びに来る慎之助の友達が
突然、うちの娘・美優の顔をのぞきこみ
ささやくように、ボソッと
「お父さんのいない子も、お母さんのいない子も
かわいそうなんだって。
だからボクは美優ちゃんの気持ちが分かるよ。
ねぇ~」
と言った。
ドキッとした
こっそり言ったから聞かなかったことにしたが
私なりに意味を分析した。
彼にはお母さんがいないらしい。
誰かに「かわいそう」と言われたんだろうか。
そして、誰かが「慎之助くんのお姉ちゃんってかわいそう」って
言ったんだろうか・・・。
そして、彼は「ボクも美優ちゃんも、かわいそうなんかじゃない」って言いたかったんだろうか。
私は涙が出そうだった
ありがとうね
娘と対等に話をしてくれて
なんだか嬉しかった
遅くなったので家の近くまで彼を送ることにした。
「しんちゃんね、すごいよ。人気者でね、クラスのほとんどの子が一緒の班になりたいって
言ってね。それでね・・・」
いっぱい話してくれる彼に頷きながら
「すごいのは、あなただよ」と私はつぶやいていた。
君も美優も、かわいそうなんかじゃない。
幸せのものさしは人それぞれ違うんだよね