荒行!波崎のスロージギング
みなさんこんにちは。
早いものであの大震災から3年が経ちますね。
その震災の日の次の日、2011年3月12日の土曜日に波崎征海丸のスロージギングを予約していました。
当然その時は波崎港も被災し釣行はキャンセルになってしまいました。もちろん釣りどころじゃなかったですからね。
そのあと行けてなかった征海丸のスロージギングに昨日行ってきました。
前日のYHOO!天気予報では晴れ、凪の情報。
このところ好調と聞いているスロージギングでのホウボウの釣果。
土曜日。当然船は混んでいると見込み朝、というか夜中の1時過ぎに自宅を出ました。
首都高、東関道、潮来ICを経て波崎まで150キロ。夜中のドライブは2時間ほどの行程でした。
港につくと震災前の記憶しかなかったもので少し雰囲気が変わっていて征海丸のスロージギング船を探すのに少し戸惑いました。
船には誰もクーラーを置いておらず、??と思いましたが一応左舷ミヨシを確保して集合時間の5時半まで待機。
5時過ぎに船に明かりが灯り、船乗り込んで準備を始めました。
少し経つと船長がやってきて「受付してください」と促されます。
それでは、と一旦船を降りて岸壁に駐めてある征海丸の軽トラックへ行こうと腰をあげました。
ここで、トラブル。
船から岸壁に移るとき少し船から岸壁まで離れていました。
風で船が漂ったのでしょう。それに満潮の時刻。
船べりから岸壁までは1m弱の段差がありました。
少しためらいましたがまあ大丈夫だろうと思い、船べりから岸壁へジャンプ!!
岸壁へ着地した自分は勢い余ってそのまま前向きに転倒!
コンクリートの地面へ額を激しく強打!
痛い!!!激痛が走りしばらく動けない。
岸壁に倒れこみ頭を押さえる。ジンジンとした痛み。でも意識ははっきりしてた。
駆け寄る船長。大丈夫か??
大丈夫です。なんとか答え立ち上がる。
額は痛むがなんとか大丈夫だろう。
ニットの帽子を被ってたお陰で怪我も最小限で済んだ模様。
受付を済ませ、また船に乗る。
今度は慎重に慎重に。
額はまだ痛むが我慢が出来る程度。
それより精神的なダメージもあった。
自分のイメージ通りに体が動かなかった事実。
アタリどころがもっと悪かったら、ニット帽子をかぶっていなかったら・・救急車騒ぎになっていたかもしれない。
ざわつく心。
落ち着け落ち着け、と言い聞かせる。
そんなことがありはしたが6時少し前出船。
釣り客は5名しか集まらなかった。
左舷はミヨシの自分とオオドモに一人。
利根川河口から太平洋へ出る。
ああ、まずい、アネロン飲むの忘れてた。
出船前の転倒騒ぎで酔い止め飲むの忘れてた。
河口を出てすぐは波も穏やかだった。
あまりスピードの出ない征海丸5号船は一時間掛けて犬吠埼沖へ。
ここまで来ると状況一変。
うねりあり、風吹き。はっきり言ってシケてる。
7時頃釣り開始。
最初のポイントは35mほどの水深、130gのスロージギング専用ジグを投入。
潮が早い。150gにチェンジ。
それでもラインは立ってくれず斜めに入っていく。
着底、いったんロッドを煽りリフト&フォール。
そこからリールハンドルを半回転ずつデジ巻き。
アタリない。
何度か流し替えがあり70mほどのポイントへ。
今度はゆっくりとしたリズムでジグをしゃくりあげて踊らせてみる。アタリない。
なんどかジグを入れなおしているとグン!とした手応え!
ダメだ、根掛かりだ!
どうやっても外れない根掛かり。
仕方なくグローブでラインを握って引き抜いた。
プツン!高切れ。60mほどのラインと150gのジグをロストした。
仕方ない。
うねりと風が吹く中ラインシステムを組み直す。
この細かな作業をしているとだんだん気分が悪くなってきた。
まずい、船酔いかも・・・
なんとかリーダーを結び、140gのジグに交換して再投入。
ダイワのスロジギ用ジグ。
これが功を奏したのかボトムで踊らせてたジグに何かが食った!
グンっとした手応え。
でもヒキはそう強くはない。
なんとか本命のホウボウゲット。
少し小さいけど最初の一尾なのでキープ。自分がこれを釣った時に船の循環パイプから水が出てきたので船中でも最初の一尾だったらしい。
普通、魚が釣れれば船酔いも収まるものだが・・
うねる海の上、こみ上げるものを感じながら釣りを続けた。
次は底から3mくらい上の方で食った!
グングンとした強いヒキ!
これはヒラメかも??
ドラグも少し出たので期待した。
が、マトウダイだった。
これはこれで美味しい魚なのだが、本命ではないし美味しく食べるには一手間掛かるので丁重にリリースした。
次は、ジグを落とし直して着底直後。
また根掛かり?と思ったけど魚だった。
これもいい手応え。
やっとまともなサイズのホウボウ。キープ。
3尾目はリリースサイズ。
これはリリースサイズ。
このころ時刻は昼ごろ。
うねりは少し収まりだんだん凪いできた。
気持ち悪さも収まり、陽気も暖かくなってきたので気分回復。
魚もイレグイではないけれどポツポツ拾えたので結構満足した。
2時を過ぎた。
もう帰りたい。
だが、ここはどこだ??
太平洋のどまんなか。
陸ははるか遠くに見える。
釣りはまだ続く。
その頃、6尾目?がヒット!ガツンと来たが直後リーダーが切れた。大事なダイワの140gジグをロスト。
ほんともう帰りたい。
ようやく船長から利根川沖へ戻ります。とアナウンス。
でも沖あがりではないらしい。
たっぷり1時間半掛けて利根川沖へ。
もう4時だよ。
釣りはまだ続く。
4時20分。ようやく沖上がり。
結果、ホウボウ6尾(キープ3尾)マトウダイ1尾。
釣りとしてはスロージギングはジグのアクションを工夫しながら魚を掛けるので面白い。
だが、長時間沖の上にいてたっぷり疲れた。
波崎港に帰ったのは午後5時のこと。
11時間も船上にいた事になる。
どうもこの船宿、釣らせることに専念している感じがした。
釣れなければ釣れるところまで走る。粘る。
その代わり、愛想もなければ氷もない、タモ取りもない。
延々11時間の長期耐久戦で身も心も疲れ果てた。
最初の頭部強打事件もあったし、プチ船酔いもあったし。
帰路、大渋滞。
3時間半掛けて8時半に自宅着。
もう若くない。思うように身体が動かない。体力がない。気力が続かない。自分の歳を改めて感じて少しナーバスになった荒行釣行でした。