退院しました
2010年1月27日
8時30分
最後の病院食を食べ終えて、パジャマから入院のとき着てきた服に着替えると、不思議と活力が沸いてきた。
もう病人じゃない。これからおうちに帰るんだ。
会計の時間までまだ2時間ほどあったけど、退院のための荷物整理を早めに終わらせた。
迎えに来る妻を待つまでの間。
私服に着替えると無性に外の空気が吸いたくなった。
病院の外にあるスターバックスまで出掛けラテを飲んだ。
空は澄み渡り、爽やかな朝だ。
病院を一歩外に出ただけで、開放された気分になる。
ラテは思いのほかおいしかった。
10時過ぎ。妻が迎えに来た。
ナースステーションで、この入院期間にお世話になった看護士の方々にお礼を言いたかったが、メインで担当してくれた人にはお会いすることが出来なかった。
残念に思えた。
彼女たちの献身的な看護には、本当に頭が下がったから。
「ありがとう」という言葉を、何度口にしたか・・。
あまり面識のないナースに、「では、帰ります」といった。
「お大事に」と返事があり、それで退院の挨拶が終わった。
すこしあっけなかったが、こんなものなのだろう。
会計を済ませ、タクシーで自宅に向かう。
9日間の入院生活が終わった。
11時半。帰宅。
この9日間を振り返って見る。
長かったような、短かったような。
これまでの人生の中で、初めて体験する不思議な期間だった。
もちろん、検査を受け、手術をし、回復に努めたわけだが・・・
病室では考える時間がかなりあった。
家族のこと、
仕事のこと、
自分自身のこと、
生きるということ、
生かされるということ、
自分がさまざまな人に助けられながら生きていることが実感できた。
それならば、自分も誰かのために生きていかなければならないと、も。
このようなことを思えたのは貴重な体験だったのかもしれない。
このブログで出会えた方々にも深く感謝している。
ネットでのこのつながりも、新鮮でありがたかった。
皆さん、ありがとうございました。
身体のほうは、
体力はかなり回復したが、咳き込むと胸の奥が痛む。
吸い込める空気の量が明らかに減ってしまって、わずかな不安を感じる。
でも、気分は悪くない。
経過は順調だ。
生かされた命。
これから生きなければならない自分の人生。
誰かのために、そして自分のために、おろそかには出来ない。
さあ、きちんと生きていこう。。
こう思わずにいられない。