青春のガソリンスタンド(最終編) | 毎日釣りのことばかり・・

青春のガソリンスタンド(最終編)

バイトに明け暮れたGSを辞めて、既に20数年が経つ。
このブログにこの「青春のガソリンスタンド」の話を書こうと思ったきっかけは、つい10日ほど前、当時の所長Fさんに再会したからだ。

Fさんは、ボクが22でGSを辞めた時、27歳の若い所長さんだった。

彼とは、ボスとバイトくんとの関係がメインながら、一緒にスキーに行ったり麻雀をやったり、仕事以外にもいろいろと遊んでいただいた。

彼(元所長のFさん)に再開するきっかけは、またひょんなところから出来た。

5年ほど前、ボクの会社がある展示会にブースを出展した。
説明員としてそのブースに立っていたボクに「○○さんですよね?」と声を掛けてきたやつがいた。
「覚えていませんか?吉祥寺のGSの」
といわれて初めて思い出した。

高卒で青森から就職してきたKくんが立派な身なりで登場したのである。
当時のKくんは青森から上京してきたばかりで、ボクより歳が3つ下だったと思う。
「ロッテリアに行って、ビックマックを頼んで来い!」なんて可愛そうなことをしたこともある。
ホームシックになって寮からGSへ出勤しなくなったことも。

そのKくんはその時、同じ展示会に出展していた会社の役員をしていたのだ。
貫禄も、部下への指示も、ビジネスマンそのもの。
ボクらと一緒に汗と油にまみれて仕事していた時の印象すらない。
そのKくんが役員をする会社も最近IPOまでしたというからすごいものだ。

で、この5年前のKくんとの再開で元所長Fさんの消息を知ったのだ。
「いまは不動産屋として独立し、吉祥寺にお店を出している」
との情報を元にインターネットで検索。
そのFさんが営む不動産屋がわかった。
早速メールでコンタクト。
「懐かしいね、機会があったら会おう」なんて返事をそのころいただいた。

そして数週間前の日曜日、吉祥寺を息子とぶらぶらしていたボクは、「Fさんの不動産屋がこのあたりだったなあ」と思い出し、「これから遊びによる」と電話を掛けてみた。
すると「バカ、オレは社長だから日曜は営業してるけど休んでんの」だって。
でも「久々に会いたいから次週の土曜日の夜に一緒にメシでも食おう」
となったわけ。

で、約束の土曜の夜、不動産屋社長のFさんが現れた。
真っ赤なベンツSLに乗っていた。

人懐っこい笑顔も、話し方も全く変わってなかった。
でもボクも歳を取ったが、彼も大台に乗ったらしい。(当たり前か)

聞くところによると、30でGSの所長を辞め、お得意様だった不動産屋に就職。
そこで5年間修行して35で今の会社を作ったらしい。
いまや部下20名近くを抱える会社にしているとか。

Fさんは、昔からこうと決めると一生懸命それに取組むところがあった。
まだ主任の24歳のころは、中退した高校を卒業するため仕事が終わったあと夜間高校に通っていた。
そして、23ではじめたスキーは2シーズン目に1級試験をクリアした。

やろうと決めたらトコトコンやるのがFさんのすごいところだ。

そしてやっと釣りの話。

なんと25フィートのクルーザーを横浜の港(某マリーナ)に沖上げしているそうだ。
経費だけで数百万/年間掛かるはず。

で、それでトローリングやジギングを楽しんでいるんだって。
「お前釣りすんの?」
「するどころじゃないですよ、月一は乗り合い乗ってますよ」
なんて会話が弾み、今度このクルーザーに乗せてもらうことにした。
もちろん、クルーとして働かないといけないけどね。

まさか学生のころバイトした先のボスが、釣り好きでクルーザーまで所有しているとは!
まだ具体的な日程は決まっていないが、このクルーザーでの釣行をしたら必ず当ブログで報告する。