心を取り戻しはじめた頃、
AKIRAさんと、みかんちゃんと出会った。

このふたりとの出会いが、
私の人生の“第二幕”の幕開けだった。

「アホになれ」
「逃げるな」
「負けろ」
「堂々と間違えろ」

AKIRA語録のひとつひとつが、
これまで私が握りしめていた鎧を砕いていった。

そして、私は歌と再会した。

母に「下手くそ」と言われて封じた
幼い頃のあの声。
百恵ちゃんを真似て
鏡の前でこっそり歌っていた少女の心。

それが、AKIRAライブという場所で
息を吹き返した。

歌うとき、私は“私”に戻れた。
悲しみも、傷も、後悔も、恥も、
全部が声に変わって、空へ帰っていく。

人の前で震えながら歌ったあの日、
会場のあたたかさに包まれながら、
初めて思った——

「わたし、生きていてよかった。」

歌は、私に祈りをくれた。
そして“生き直し”を始めるための翼をくれた。

青空のむこうにあった大切な忘れ物は、
ずっと探していたのは、
「本当のわたし」だったのだ。