和田アキコ デビュー40周年記念コンサート@アポロシアターです。
ハーレムにある、このアポロシアターは、 1860年代に建てられて、約150年の歴史がある伝統の劇場。ここで単独公演を行うのは、日本人としては和田アキコさんが初めてなんだって。
初めてのアポロシアターでしたが、このとおり。「Akiko Wada」ですー。
劇場の前に着くと、日本人、日本人、日本人・・・・。ツアーバスも止まってて、また日本人。すごい賑わい。
初めて足を踏み入れたアポロシアターは、歴史を感じさせる内装。
和田アキコさんがデビューしたのは、1968年10月25日。17歳の時。
彼女が歌手の道をたどることになったきっかけは、レイ・チャールズの音楽を聴いたことだったんだって。(あまりに感動して、7枚もレコード買っちゃったらしい。)
そのレイ・チャールズの原点である、アポロシアターの舞台で歌うことが、夢だったそう。
まずは、The Wild Womenという、平均年齢68歳という3人組の黒人女性グループが歌を披露。
歳を感じさせない歌声と、さりげないセクシーなダンスの「粋」に感動です。
そして・・・・モニターに映し出された、デビュー当時からのアッコさんの映像に続いて・・・・アッコさん登場!シルバーのキラキラゴージャスパンツスーツ(?)を着て、出てきたアッコさん。
「いやー、カッコいい!!」
初めてナマで見たけど、思わず、「きゃー」。
過去のヒット曲を一気に歌ってくれて、のりのりになっちゃった会場でした。
後半は、サム・ムーアという黒人男性歌手やブロンクス・マス・クワイアという聖歌隊を迎えて、歌うアッコさん。
赤いドレス、最後は、真っ白のガウン羽織って・・・いやー、ゴージャス。
越路吹雪さんや、美空ひばりさんにも影響を受けたそうで、愛の賛歌や、愛燦燦など。いやー、いいねえ。
そして、もちろん、「あの鐘を鳴らすのはあなた」も。
お客さんは、日本人96%以上?
NY在住の日本人、大喜び。日本からは、森公美子さん、中尾彬氏など、この日の為に駆け付けたのだそうで、日本からの応援団もいっぱい。、日本人祭りのように、NYで楽しく盛り上がったひと時。
しかし、ひらすら日本語で語り、歌い、語る内容。後半は、特に。
いったいここはどこ・・・・?
前の席に座ってた黒人のお客さん達。
1人は半ばで出ていき、残った人たちも、とまどってる様子。拍手もできずに固まってた。
歌も語りもすべて日本語ですから、そりゃあ、分からないよね。。。。
彼らの様子を見ながら、後半は、ちょっとううう・・・になっちゃった私でした。
ここは、アマチュアが「プロへの登竜門」として実力でチャレンジしていく「聖地」、と言われる場所。
競争の厳しいアメリカの世界で、勝ち残った人たちが歌える場所。
ロビーには、日本のTV局からの花束がずらーっと並んで、日本の業界の人たちが仕切り・・・・会場だけがなぜかアメリカ。こんな光景珍しいだろうなー。
40周年記念に願いをかなえたい強い気持ちと、ノリノリの関係者と、お金の力で、ここNYまで来ちゃって、本当に「聖地」を1晩乗っ取っちゃった。
そんな感じ。
たとえば、
新宿コマ劇場を、「一度ここで歌ってみたかったのよー!」って、外国のスターらしき人が1日貸切にして、日本人無視して、どんちゃん盛り上がってたら。
私達、どう思うかなあ。
ナマのアッコさんを見れて、その迫力に大満足。私のミーハー心も大満足。
40年間という年月積み重ねたキャリアも、夢をかなえたその力もすごい。
でも、ちょっとだけ何か引っかかってしまった夜であった。のでした。