剣道の一本(第3667回) | パーソナルトレーニング TOMONOTE

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友人の娘さん(高校1年生)が、剣道の全国大会に出場すると聞き、YouTubeで試合の模様が配信されていたので見てみました。

「一本!!」と審判が旗を上げて、勝負が決するわけですが、素人が見てもその判断基準はなかなか分かりにくいものでした。

お互いに間合いを計りながら、隙を見つけて面や胴を打ち合うのですが、当たったように見えても審判の旗がピクリともしないことが多いのです。
そんな中、突如として旗が上がる瞬間が訪れます。

「今のは入ったんだ」と理解するのですが、旗が上がらないケースとの違いがよく分からないのです。
剣道のルールを調べてみると、「一本」になる打突のことを「有効打突」と言います。

有効打突には条件があり、「充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする」とありました。

少し解説をすると、「充実した気勢」とは、打つときに声を出しているかということです。
剣道では、これから打つ部位をはっきりと呼称しなくてはいけません。

つまり、「面」と言いながら「胴」を打ってはいけないのです。
面白いですよね。
相手にフェイントをかけたりするのに、最後にはこれからここを打ちますよと知らせないといけないのです。

次の、「適正な姿勢」とは、打ったときの体勢と方向が一致し、体勢が安定していなければならないということです。
横を向いて打ったり、身体を折り曲げて打っては駄目なのです。

最後の「竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるもの」とは、刀でいう刃にあたる部分で、切れる方向に竹刀を振り抜き、相手の反撃にいつでも対応出来るように心を緩めず心を残すということです。

このルールをあの刹那の中で見極めるのは、素人には到底無理なことでした。

フェンシングのように、当たったらランプが点灯するとか、もう少し分かりやすいと良いなと思いましたが、一般的なスポーツとは違って、勝敗だけではなく、精神や作法を重んじる「武道である剣道」ということなのかもしれません。

一本が決まったかどうかは審判頼みでしたが、独特の緊張感はとても良いものでした。



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