去年の暮れに
一人娘が都内のアパートで
一人暮らしをすると言い出した。
年末年始が終わってからは
月に一回ほどしか自宅に戻らなくなった。
車で30分の距離なのに
家を「実家」と呼んでいるらしいw。
荷物の整理もやっとほぼ落ち着いて
私は急に暇になった。
仕事がない日はやることがない!
こんなのは62年の人生で初めてだ。
振り返ってみると、
なんという忙しい毎日だったか。
1984年にNHKに入ってからは
まさに「月月火水木金金」。
今は労働基準法違反?になるのかな。
私は雇用機会均等法前に就職していて
男性と同じ給料体系で働いていたから
男性に負けないように、
というのは仕方がなかった。
だが
娘が生まれてからのこの20年は
別の意味で超忙しかった。
私は41歳11ヶ月で娘を産んでいる。
管理職になったばかりの
「管理職研修」中、
なんだか気分が変で......
妊娠に気づいた。
ご育て中は必死すぎて気づかなかったが、
今思えば、本当に1日たりとも
子供の事を気遣わない日はなかった。
物理的にも、朝起こして
ご飯を食べさせて、
忘れ物はないか確認して、
体調が悪ければ病院に連れて行き、
お友達とうまくやれているか
話を聞き出そうとする。
いつも清潔なものを着せて、
落ち込んでそうな時は励まし
時々、実家の親たちも顔を見せる。
高校受験も大学受験も、
一緒に願書を書いた。
この間、
1959年生まれの夫は
真面目に稼いではくれていたけど、
娘のおしめを替えたことも殆どない。
保育園へのお迎えも
一度か二度あったかなぁ?
最近は赤ちゃんを抱えて
出勤のバスに乗る男性も見かける。
パパである男性の育児参加は
今の時代は必要不可欠だろう。
それでも「母親」の
この異様な忙しさは何なのだろう?
子供がお腹を空かせていないか?
ちゃんと素直に育っているか?
幸せか?
ただこれだけのことなんだけれど、ね。
今まさに子育て奮闘中の
母親の皆さん。
はっと気づくと
自分のこと、ほっぽらかしでは?
最近の人は器用に
仕事と家庭、子育てを
全部完璧にこなしているんだろうか?
母親と子供の関係って、
もう生物学的に
どうしようもないことでもありますよね。
私はたまたま同じ夫のまま
結婚して38年になるけれど、
シングルマザーだったりすると
もっともっと大変だろう。
主要な先進国(OECD)の中でも
女性の社会進出については
日本と韓国が最底辺だ。
家庭か仕事か
選択することを迫られているからだと
分析されている。
私も52歳の時、
癌サバイバーの夫に海外単身赴任を
させるわけにはいかなくなり、
泣く泣くNHKを退職した。
別に後悔はしていないが、
もし辞めていなければ
もうちょっと出世していたかな(笑)
子育て中の母親の皆さん、
今はしんどいけど、
お子さんたちが巣立てば
スコーンと暇に、楽になります。
人間、勝手なもので、
いざ暇になってみると、
あの異様な忙しさが懐かしい❤️
まぁ時々パパや、
公的サービスやらをうまく使って、
心と体のリラックスを
心がけてください。
母は強し。
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