短期間に英語をimprove するには

一体、どうすればいいのか、

アドバイスを頼まれることがあります。

もちろん、個人個人の英語のレベルも、

発音の癖も違うので、

毎回、極力、

その方に合ったアドバイスをしているつもりです。

 

今回はある方に英語の司会の

仕事をしないといけないのだけれど、

うまくできるコツを知りたいと言う

ご相談を受けました。

 

もしかしたら、

英語で司会をしたり、

インタビューをしてみたい方、

意外に多いかもしれませんので、

万人向けのコツを

ちょっと書いてみましょう。

ご参考になれば幸いです。

 

シンポジウムのような

複数の人に語ってもらう場合でも

単独の個人に聞く

インタビューでも

司会者としての基本は同じです。

 

まず、interviewee や

パネリストの皆さんのことを調べます。

その方が日頃書いている論文や

wikipediaを含め、

その方のプロフィールを

できる限り「英語で」読んでおきます。

会議の司会やインタビューには

必ずしも事前の打ち合わせの時間がなく、

ましてやリハーサルはまずありませんので、

事前に登壇する人のことを

できれば熟知していた方が良いのです。

そしてスタートするまでに

ご本人にご挨拶をしますが、

打ち合わせの時間もなく、

すぐ本番、ってことも多いので、

最低限、私はご本人たちの

名前の発音と肩書きを確認します。

資料では

名前の発音がわからないときもありますし、

資料が古くて、

肩書きが古い場合もあるからです。

で、そこで、お名前と肩書きに加え、

お顔をしっかり認識します。

ディスカッションが始まったら

いちいち、資料を見て、

名前を確認する時間的余裕がないし、

お名前を忘れてしまうと

呼びかけることができなくなり、

相手の方にとって一番失礼だからです。

 

特に登壇者が多い場合、

それぞれの方のお名前がスラスラ出てこないと、

「〇〇さん、お願いします」と

言えなくなってしまいますよね。

 

それから次に大事なのは

資料を英語で良く読んでおくことです。

日本語で資料をいくら読んでも、

いざという時に単語がわかりませんよね。

アメリカ大統領選挙一つとっても

大統領の事はPOTUS

President of the US 

ファーストレディーのことをFLOTUSと

First Lady of the US

と、省略して呼びますし、

共和党のことをGood Ol' Party と呼んだり、

アメリカならでは独特の言い回しが

必ずあるのです。

 

こういった特殊なタームを

事前に確認しておかないと、

発言の中に出て来たときに

意味がわからなくなってしまいます。

 

ぶっちゃけ、この下準備はもう

日頃から常々

準備しておくしかないので、

日本語でもわかる分野、

自分の得意分野の

英語の司会の仕事しか、

受けてはいけないのとも言えます。

 

農業のことを全く知らないのに、

農業のシンポジムの司会を頼まれて、

私も

えらい目にあったことがあります(笑)。

 

得意分野の司会を担当する場合でも

時間を稼ぐために、

いくつかのフレーズを

頭に入れておくと良いです。

 

おかけください、は

Sit down, please. ではなく、

Please be seated. とします。

特に日本人は 

ついShit downといいがちなので、

sit に Hを入れてしまいがちなのです。

Shit と言ってしまうと

「糞」のことになりますよね。

それを避ける意味でも

Please be seated か

Have a seat, please の方が無難です。

 

ご意見を聞きたい、は

What do you think? 

でも良いのですが、

あまりにも blunt というか、

ちょっと子供っぽく聞こえるので、

How do you assess ~~~? としたり、

Could you elaborate on that? とか

ちょっと司会者っぽい言い方にします。

Could you share your thoughts with us ? 

みたいな感じでも聞けますね。

 

毎度毎度同じ質問文を使えないので、

困ったときには

Mr.~~~ , please. と

語って欲しい人の名前を呼んで

発言を促してしまいます。

 

それに、時間がなくなるまで語る人を

止めなくてはいけないときもありますよね。

そう言う時は 

I'm afraid we are running out of time.

とか

Could you please wrap up?と

優しくいいます。

厳しく言ってしまうと、失礼ですから。

 

とにかく司会者としては

心地良くお話しいただかないといけないので、

私はなるべく自分の質問は短く、

コメントはなるべく

たくさんの方にしていただけるように

どんどん名前を呼んで、

順番に語ってもらったり。

 

欧米の人で

日本のシンポジウムに出てくるような方は

大概、話し慣れているので、

司会がへたっぴ〜でも

ある程度、流れを読んで、

綺麗に意見を言ってくれるので、

実際にはあまり口を挟まなくても

議論が転がってくれたりもします。

 

ネイティブじゃない私たちに取って

英語の国際会議やインタビューは

何回やっても、やっぱり大変です。

発言を聞きながら、

また質問を足したり、引いたり、

おまけに英語でそれをやらなければならない。

しかも昔と違って、

大概のシンポジウムはケツカッチン。

終わりの時間が決まっていて、

どうやっても途中で巻かないといけません。

日本語でも難しいです。

でも基本はとにかく

登壇者の名前をよく覚えて、

どんどんバトンタッチしていくことでしょうか?

 

インタビューの場合でも

質問を挟んだり、軌道修正しなくても

ご本人がスラスラスイスイ

気持ちよく語ってくれるような

空気を作ることが一番大事ですよね。

だから顔のアクションを大きくして、

うなづいたり、笑ったり、

驚いた顔をしたりします。

自分があんまり声を出すと、

聞いてくださっている聴衆にとっては

うるさいからです。

 

だから今、あなたの話を聞いていますよ、

と言う派手な表情でリアクションを出します。

 

それから司会者の場合、

自分があまり目立つべきではないので、

(目立ちたい人もいるようですが)

例えばあるパネリストがAと言ったら、

自分が「違う、それはBだ」と思っても、

自分が反論せず、

それを他のパネリストに言わせます(笑)。

 

司会者はあくまでも交通整理に徹するのです。

 

それから最後に発音のコツですが、

日本語と英語の決定的な違いは

日本語がどれも同じような音の長さで淡々と喋るのに、

英語の場合は抑揚がある上に、

母音の長さが短かったり、伸ばしたりする点です。

 

Japan は日本語だと「じゃぱん」ですが、

英語では 「じゃぱぁああん」となります。

つまり、はい、

みなさん、英語で語る場合は

「郷ひろみ(さん)」になりきりましょう。

堂々と、かっこよく、です。

照れたり、自信を失ったら最悪と思って、

日本人であることを忘れるくらいの勢いで

頑張ってくださいませね。