今年(2019) 一月に、

末期の肺がんで亡くなった
姑(84)の角膜は、無事、
東京と埼玉の
60代のお二人の女性に、
摘出の日のうちに
移植されたと聞いている。
100%、良かったと思っている。
 
たまたま自宅近くの
東京医科大学附属市川総合病院で、
眼科の冨田医師に
声をかけられたのが、幸いした。
市川総合病院は
角膜移植が全国一なのだそう。
HPによると、
全国54のアイバンクがあるが、
年間1400人ほどの
提供しかないそうだ。
角膜移植が必要な患者さんは
20000人くらいいるので
角膜はたりていない。
まだたくさんの方が、
角膜の提供を待っているそうだ。
 
日本の人口はざっと一億二千万人。
角膜提供は1400人?
少なすぎて切ない。
 
一番驚くのは
献眼は嫌だと考える人が
意外に多い事だ。
故人に目がないと、
天国に行ってから困るという
迷信?みたいな事も
何人かの人から言われた。
目を人にあげてしまうと、
「生まれ変わった次の人生で、
眼で苦労する」と信じる人も。
 
多分関係はない。
百歩譲って
迷信を信じるのは許すけど
人のことは
ほっといて欲しいな。
 
姑は夫を看取りたがっていた。
まさか先に自分が死ぬなんて
想像もしていなかったでしょう。
でも角膜はあと20年
使っていただけるのだそう。
ならば100歳まで生きたのも
同然ではないか。
 
献眼しても、
全く顔は傷つかない。
むしろ姑は天国で
レシピエントの眼を通して
世の中を見ているような
気がする。
 
もう少し、献眼が
ひろまりますように。