羽根布団の心地良さは言うまでもない。

一度使い始めたらやめられない。

私が自力で羽布団を買った30数年前は

シングル一枚でも最低10万はしたものだ。

大変な高級品だったのだ。

だからデュヴェカバーやアッパーシーツを重ねて

なるべく布団本体が

汚れないように注意して使っていた。

 

しかし30年も使っていると、

流石にくたびれてくる。

クリーニングしてもどうもねえ。

なんとなくボリュームが・・・

買い換えたい・・・でも、お金がない。

 

ところが、である。

価格破壊とは恐ろしいもので、

最近は安い羽毛布団なら

なんと2万円程度で

巷で売られているではないか。

 

昔は貯金をはたいて買ったのにぃ〜

 

ただし、その巷の安物が

果たして気持ちいお布団なのだろうか?

2万、3万くらいなら

一か八か、思い切って買ってみるか?

でも古いのを捨てた後に

あぁ〜〜やっぱり安物じゃダメだ、と

捨てるんじゃなかった〜と

嘆くことになるのでは?

 

疑ぐり深いおばさんの私。

買うべきか、買わぬべきか。

 

悶々と悩んでいた。

 

そんな時、ふと

あれ?最近の羽毛布団は

洗濯機で洗えるとCMで見たぞ。

もしかしてうちのも

古いけど西川のお布団だ。洗えるのでは?

安物を買ったのと引き換えに

捨てるくらいなら

いっその事

丸ごと洗ってみるのはどうだろうか?

 

私は即、

ダブルの西川の羽毛布団を

愛車メルセデス(しかも真っ赤)の

後ろの座席に乗せ、

コインランドリーを目指したのである。

 

確かうちから15分ほど走ったところに

大きなコインランドリーがあったぞ。

駅の向こうだ、あった!

車も6〜7台は停められる広さだ。

しかも、小さい洗濯機、

中くらいとでかい洗濯乾燥機

中くらいとでかい乾燥機

しめて20台近くが並んでいるのだ。

 

機械に書いてある説明と

壁に大書きしてある注意事項を真剣に読む。

羽毛布団が果たして何キロなのか

さっぱり見当がつかなかったが

ふわふわでかさばっている。

よし!大は小を兼ねる!

洗濯22キロ、乾燥15キロ用の

一番大きな洗濯乾燥機を選んだ。

おまけにコインランドリーの洗濯機には

洗剤や柔軟剤が自動注入されるそうだ。

 

でかい丸いドラム式のマシンに

羽根布団を押し込む。

900円、

一時間で洗濯乾燥できるコースを選択。

恐る恐るボタンを押したら回り始めた。

正面に腕組みして立って

しばらくしげしげと眺めた。

 

ぐるぐるぐる。

 

よっぽどの暇人だよね。

 

30分くらい見ていたら

流石にちょっと飽きたし、

腕組みしている私を見た他のお客さんが

不思議そうな顔をしている。

番をしていなくても、

おばさんの洗濯物なんか盗む人いないのよね。

椅子に座って待つことにした。

 

お天気の良い日で

燦々と日光が降り注ぐ店内。

いつの間にか、うとうとして

ハッと見たら、あと5分で完成という表示。

 

また腕組みをして立つ(笑)。

 

電光掲示板の残り時間がゼロになったので、

晴れてドアを開ける。

 

なかなかいい感じだけど、

ちょっぴり湿った感じ・・・

このまま持って帰っても大丈夫そうだけど、

今度は乾燥だけ

追加してみることにした。

 

またマシンを選ぶ。

大人でも入れそうな25キロまで乾燥できる

巨大な乾燥機に

ふわふわになった布団を入れる。

今度は流石にでかいからスカスカ。

しかも百円で7分!

 

他の小さい機械だと10分とか15分とかなので、

あんまり乾燥させすぎてもどうかなと心配だったから

7分が理想的だった。

 

またしても真ん前に腕組みして立って

また眺めていた。

7分はあっという間だった。

 

ホカホカの布団を取り出して、

真ん中のテーブルに広げてみた。

うわぁお〜〜いい感じ〜〜❤️

全然、よれたりしてないぞ。

時間的には一時間10分程度、

わずか1000円でダブルの羽毛布団が

甦ったのであります。

 

コインランドリー最高じゃん。

自分でできるじゃん。

悩む前に

もっと早く来ればよかったよ。

コインランドリーなんて、

家に洗濯機買えない、置けない若い人が

毎日通うところだとばかり思ってた。

 

おばさんこそ、

コインランドリーが良いのかも。

軽くお昼寝もできた(笑)

 

世間にはコーヒーを飲みながら待てる

コインランドリーもあるそうだ。

あちこち、行ってみるかな〜

次は何を洗おうか?

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