昨夜、日本の英語教育は間違っていると書いたら、

このブログでも400件くらいのアクセスがあり、

FBでは3000件ものアクセスに跳ね上がりました。

 

自分のブログは何を書いても

いつもまぁせいぜい、

多くても100人か150人くらいの方が

ちらっと見て下さっているだけで、

反応もほとんどない(笑)ので、

この一晩の「反応」は一体、何なのか?

とっても驚いています。

 

はやり英語で苦労している方が多いのでは?

中学高校大学と少なくとも10年くらい

皆さん勉強された方がほとんどでしょう。

ひとつの事を10年もやれば、

例えばスポーツだって、楽器だって

プロとまでは行かなくても

そこそこ楽しむことは出来るはず・・・

英語だって、ちょっとした海外旅行で

お友達を作ったり、

自分のHPを英語で作ったりできても

決しておかしくはありませんよね。

 

ほんと何でなんですかね?

英語、何年勉強しても、ゴールがない。

私なんて途中ブランクもあるけれど

半世紀も結構学んで来てるんですよ、

まだ議論になるとあまりインテリでもない

ネイティヴに負けてしまう・・・

これは正直、クヤシイ。

 

あまりオツムが良さそうでなくても

あの蕩々としたスピーチで

庶民がトランプさんに魅了されてしまったように(?)

英語をがぁ〜〜〜っと言われると、

最終的にはネイティブじゃない自分が

スピードで負けますわ・・・

 

NHKでは職場で、

NHKニュースを英語に訳したものをチェックして、

日本語が正確に、ニュアンスというか、

大袈裟ですが、行間までを含め、

きちんと訳されているかをチェックするのが

私の編集責任者としての仕事でした。

で、このチェックには間にネイティブが必ず入ります。

どうしても日本人は日本語英語になりがちです。

(これが悪いとは言っていません)

あくまでも自然かどうか?

独りよがりの表現ではなく、

世界中の英語が理解出来る人が

理解出来るかを見極めるわけですね。

 

ここでは時々問題が生じます。

どうも欧米の方から見ると

「日本は警察国家で、政治家はあほばっかりで

国民は抑圧されているのに我慢強くておとなしくて

女性は男性に押さえつけられていて不幸で、

物だけは豊富でご飯と自然が美味しい国」みたいな

ステレオタイプがあるらしいのです。

 

だから出来上がった英語が何となく

ネガティブになりがち・・・

わたしの僻み根性ですかね?

 

最近の例ですと、

「日本人は控えめだ」と表現をしたい時に

the Japanese people are  restricted 

と言う訳が上がってきました。

なので、私は restricted というと

警察から押さえつけられておとなしいみたいだから

reserved に変えましょう、と提案して

reserved としました。

予約のリザーブと同じ単語ですが、

人間に使うと、

quiet とも違う、「控えめな」のニュアンスがあり、

日本人を表すのに

なかなか良い形容詞だと思っています。

この場合は訳した方が

日本を良くご存知の大家だったので、

「あ、reserved にしましょう」と

言ってくれたので、事なきを得ました。

 

が、例えば「竹島」は日本の領土ですが、

歴史や日本政府の見解を知らない、

あるいは気にしない?外国人が訳すと、

disputed island of Dokdo と

なっている事も過去にはよくありました。

いつの間にか、韓国の領土になっちゃってる・・・

こういう日本の国益にからむ原稿の場合、

外国人だけに翻訳を任せると

担当者によっては

NHKの原稿を逸脱しちゃう場合もあるんですよね。

 

NHKの原稿とは違う訳があがってくると、

当然デスクとしては担当者に

「最初の原稿とは意味が

変わってしまっているから」と

書き直しを命じる訳です。

そうすると担当者によっては

いや、あれは◯◯ですよ、と

ネット情報やら

ウィキペディアとか持って来て反論してくる。

 

いや、あなたが

自分でネットで調べたことを

英語で書くのではなく、

私たちはNHKニュースを訳しているのだから

原稿通り書き直して!と言うと、

原稿そっちのけで、

「そもそも日本政府は」とか、

話が段々あさっての方向に行っちゃう事も

ありましたっけ。

 

そういう時に私も必死で

「応戦」するのですが、

いかんせん、あいてはネットを読破して

理論武装しているし、

NHK歴もそこそこ長いから

すごい勢いでしゃべって来る。

 

で、欧米の英語ネイティブって、

相手がネイティブであろうがなかろうが、

容赦しないんですよ、これが。

もう本当に対等に議論をふっかけてくる。

通じると思われているのを

喜んでいる場合じゃなくて、

もうこれは迷惑、困惑・・・

 

あぁ〜〜〜こっちは

時事問題の難しいのになると

単語の咄嗟の選び方だって難しいし

日頃からそんな議論やdebate していないし。

論破されそうになり、

「とにかく私が書き直すから

文法だけチェックして!」と

つい、命令してしまうのであります。

 

もちろん業務中、

ニュースの放送時間が迫る中、

日韓、日中、日米間の複雑極まる問題を

ヨーロッパ人と議論しても

不毛とまでは言わないけれど、

それはまた別の機会に・・・(汗)

 

英語を自由に使って旅を楽しんだり

友人を作ったりもとっても大事です。

でもそれ以上に「日本」としては

ネイティブを論破する「英語力」が

やっぱり必要だと思います。

日本人のほうが概ね、勉強家で、

英語に関してはしっかり文法だってわかっている。

neither nor 

as long as

so ~ that などなど

ネイティブが勉強したことないフレーズだって

いっぱい知ってるんだから!

スペルだって、絶対間違わないよ!

邪魔だけど、

電子辞書いつも持ちあるいてるよ!(笑)。

 

でも議論したらまだ負ける・・

英語を学んで半世紀。

どこまで行っても追いつかないこの敗北感は

いつになったら克服出来るのだろう?

まぁ私は英米の本土に住んだことはないので、

住んだらさぞかし上手になるんだろうか?

アメリカ人かイギリス人と

結婚すれば良かったかな。

 

もうちょっと日本の英語教育が変わったら

英語でネイティブを論破する人も

どんどん増えてくるんでしょうかね。

これからの若い人には

「英語を話せる」事ではなく、

「論破できるレヴェル」を

ぜひ目指して欲しいと願っています。

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