朋姐の英語アドバイス(43)
*FBで50本すでに出しています。3000ヒットを超えたものを更新して、こちらのブログに掲載します。
Hillary Clinton vs. Donald Trump
今、アメリカではご存知、共和党 Republicans の Donald Trump 氏、民主党 Democrats の Hillary Clinton 女史が それぞれの党の Presidential nominee になっている。 もしヒラリー女史が勝てば、アメリカ初の女性大統領 first female President となるのは言うまでもない。
ある勉強会でアメリカ人ジャーナリスト達が大統領選挙をどう読んでいるか?話を聞いている間、興味深い単語をいくつか耳にしたので、皆さんとシェアしてみたい。
⭕️TROPHY WIFE トロフィー・ワイフ
最初に思わず吹き出したのは Trump 氏の奥さんの話が出たところで、パネリストのひとりがアメリカでは”権力者が連れ歩く美人妻”の事をtrophy wife と呼ぶと指摘したところだ。よくアメリカのセレブcelebrity が超グラマーな奥さんやsexy/foxy な恋人を連れ歩いているが、それは男性が成功したことを意味する「trophy トロフィー」なのだそうだ。ひぇ〜なんとあからさまな言い方!アメリカでも女性は男性の持ち物に過ぎないのかなぁ。まだそんな古い感覚なのだろうか?Trump 氏は常に後ろに妻だか娘だか愛人だか知りませんが、ゴージャスな女性たちを従えているようですね。大統領選挙でも美女は小道具なんでしょうかね?どちらがいいかは別として、日本の「糟糠の妻」とはえらい違いだ(笑)。
⭕️GLASS CEILING グラス・シーリング
大学で社会学sociologyの授業を取っていたとき、この言葉を学んだのですが、今回の勉強会で30年以上ぶりにまたこの単語を聞いた。そして驚いた。アメリカでもまだあるんだ、グラス・シーリング。日本でもこのまま直訳されて使われている「ガラスの天井」です。つまり社会で女性がある程度まで出世の階段 ladder を登って行くと、目に見えない天井ceiling があって、頭打ちになる・・それ以上、伸びる事が出来ない、という意味なのです。パネリストたちが盛んに、アメリカでも女性にはまだこのglass ceiling がある、と言っていたことに、私はいささかがっかりした。アメリカでもまだglass ceiling が破られずにしっかりあるなら、日本の女性たちはいつになったらglass ceiling が破れるのだろう?このブログに掲載するにあたって、加筆するが、ガラスの天井以上に強固な steel ceiling スティールシーリング、スチールの天井、つまり割れない金属のようだと小池都知事が指摘されたという。蓮舫さんも無事野党の党首に選ばれたとはいえ、ちょっと頭打ち感が見えてきたようにも感じる。この頭打ちの感じこそが、日本の現実なのか?
⭕️GENDER ROLE ジェンダー・ロール
これも学生時代に学んだ言葉。性別による役割のことをgender role と言います。社会的、文化的に見た「性」の事で、sex と同じ意味ですが、使い方や分野がちょっと違いますね。母、妻と言った役割を gender role といいます。 別に法律的に決められているわけでもないのに、人間はどうしてもこのgender role とやらに引きずられるというか、女性の場合は足を引っ張られるような感じが否めません。個人的な見解ですが・・(笑)。女性だからこうするべき、男性だからこうあるべき、みたいなstereotype すてぃりぃおたいぷ=固定観念 って、悲しいかな、ありますよね・・・アメリカでもこのgender の問題はまだまだ大きく、特に年配の女性が社会的に高い地位status を維持するのはとっても難しいのだそうです。ちなみにこのステイタスという単語の発音、すた〜たすと発音する人も多いです。ご注意ください。
⭕️MALE & FEMALE
パスポートなど、M (めーる)または F(ふぃ〜め〜る)のどちらかを丸で囲む、あるいはチェックするということが良くありますよね。最近では M とか Fとか、二択のどちらかと問われるのを嫌う方もいて、LGBT というカテゴリーcategory も広まってきました。このMはmale、Fはfemale、LはLesbian(頭は普通、大文字です)、Gは gay、Bはbisexual 、Tはtransgender となっています。トランスジェンダーを日本語にするのはとっても難しいので、そのままトランスジェンダーと言われているようですね。male は男あるいはオス、female は女あるいはメスですが、英語では male-female でも man-woman でも形容詞か名詞か(man は動詞にもなる)だけで、どっちでもいいみたいです。日本語には男性、女性、男、女、オス、メスとありますので、ちょっとぎょっとしますけれど。
つまり、ヒラリーが勝てば、the first female President となるわけですね。woman も形容詞的に使えるのでwoman President 女性大統領でも間違いではないですが、woman politician 女性政治家とはあまり言わず、female politician と言うようですね。大統領の肩書きの場合は大概、P、頭を大文字にします。英語でもいちいちmale politician とか、「男性の」とはつきませんね。
⭕️TRUMP or TRAMP
もしかすると大統領になってしまう可能性/危険性を持つトランプさんですが、スペルはTrump で、U です。口を開けずにこもった音で、とぅらぅんぷと言えばいいのです。ど〜なるどぅ・とぅらぅんぷ これはトランプと同じスペルなのですが、遊びのカードはトランプではなく、playing cards といいますよね。じゃぁTrump は何かというと、皮肉なことに(^^;)「切り札」を意味するのです・・・
では、このトランプさんを日本人風の発音のように、TRAMP としたら何を意味するのでしょう???何と!足踏み、どかどか歩く奴、浮浪者、身持ちの悪い女、などなど、とても悪いイメージの単語になるのです。
もしもトランプさんにあったら、Mr. Trump と、必ず U の音で名前を呼びましょう。間違っても、Hi, Mr .Tramp とらぁ〜んぷ と呼ばないようにww。
Hillary Clintonも日本人にとってはしんどい・・・。コツとしてはクリントンは日本語でも使う清潔なという意味の「クリーン」「クリーニング」をイメージして、「クリ〜ンとぅん」と言えばかなり近いと思います。「〜」は短めに、ですが。ヒラリーは平社員の「ヒラ」と意識して言ったあとに「瓜」をイメージして「うりぃ」というと近いと思います。「ヒラ瓜」なんのこっちゃ。
⭕️番外
最後に大変に下品で恐縮ですが、日本人の多くが「選挙」election をうまく発音出来ず、erection と言っているそうで、ネイティブの友人たちが嘆きます。同じエレクションでも L なら「選挙」ですが、erection と『R』で発音してしまうと、「勃起」という全く違う意味になってしまいますし、下手をするとセクハラになってしまうかも知れません。LとRの区別が不得意な方は特に気をつけてください。コツとしてはエレクトーンやエレファント、エレベーターと同じです。
米大統領選、日本にとっては重大ですが、どうせ日本に住む日本人の私たちは投票できません。英字新聞なぞ読みながら、11月まで楽しんで見物しましょう!###