わたしがハワイで弟の結婚を祝っている間、

夫が姑に介護されていたのがどんなだったのか、

あまり聞いていません。

まぁ一人息子なので、接するのもいいかな〜と思って

放っておきました。

年度末の忙しい時期、私は変わらず出勤していました。

4月1月からほぼ四半世紀ぶりにレギュラーの

ニュースキャスターの仕事が決まっていたのです。

週一回週末に放送するWhat's on Asia という番組でした。

 

キャスター兼編集長のような立場で、

生放送ですので、休む訳にも行かず。

帰宅すると夫が

「きょうは上野まで散歩してきた」とか言うんです。

手術からひと月ほどたった頃からでしょうか

会社復帰にむけて歩いたり電車に乗る練習を始めたのです。

 

そして私の記憶では

4月の二週目から会社に戻りました。

最初のころは食堂のランチで、

「うどんしか食べられない〜〜」とか嘆いていました(笑)。

手術は2月16日、

復帰は4月10日前後だったのではないでしょうか?

とにかく予想をはるかに超える早さで

夫は社会復帰したのです。

 

運よく年度末に休んで有給休暇を消化し、

新年度の頭だけ一週間ほど休んだので、

それも有給を消化、

いわゆる疾病休暇というような、

賃金がカットされるような休みは

撮らずに済んだのです。

私達はBSで夜のニュースを担当していた

山田英幾キャスターを胃がんで失っています。

まさか、Sドクターの言った通りではあるけれど

二ヶ月で会社に戻れるとは・・・・

 

実はわたしは手術後すぐに

英字新聞をやめたり、

ゴールドカードを解約したり、

少しずつ「母子家庭」への準備を始めていたのです。

娘が大好きなお寿司やさんにも行き、

「もう今後はこれなくなると思います・・・」と

お別れの挨拶にいったほどです。

 

えぇ〜???もう会社に戻るの???

無理しているんじゃないの?

というのが正直な私の気持ちでした。

 

あれから今年2月で10年でした。

嘘みたいに元気です。

 

その後別の病気で2回入院していますが、

夫は健康に少し気をつけるようになり、

あれだけ好きだったタバコも

「ドクターと男と男の約束だ」とか何とか言ってw

告知を受けたその場でやめました。

 

ガンを経験した本人は

母子家庭を恐れた私よりずっと

大きな恐怖を感じたはずです。

絶望的になったこともあるだろうと思います。

怖すぎて聞けません・・・

 

でも

胃って大きくなるんでしょうか。

いまはごく普通にフルコースも食べられます。

お酒も私より飲んでいる・・・

そのくせ「食べすぎ」が出来ない?のか?

太り過ぎることがないのです。

おじさんなのに、身体はスレンダー(笑)。

万年BMI値も優良です。

私はほんとうに

自分なりに一生懸命ダイエットしているのに、

ち〜〜〜っとも痩せない。

 

アメリカじゃぁ太り過ぎの人(例えば小錦さん)が

治療と称して胃をきるじゃないですか。

あれ、やってみたいな、なんて言ったら不謹慎ですよね。

 

いまはうちでは

すっかり笑い話になってしまった

夫の胃がん。

 

主治医との幸運で不思議なご縁もありました。

これはまた後日。

 

そして「胃がん仲間」として

メールをやりとりした

黒木奈々キャスターについても

近く、お伝えしたいと思っています。###