アメーバ2日目の大村です。

あ〜あ、まだ操作がよくわからない・・・

普通のPCメールと同じように

機能が結構あるみたい・・・

本当はぱっと見ただけで楽しくなるような

画面にするべきなのでしょうけれど

ふつ〜にぽつぽつ行ってみようと思います。

 

波乱万丈の時系列からすると

10年もまえの話に飛びますが、

「がん」について書いてみます。

 

ご承知の通り、

小林麻央さんが自身の「がん」についてブログで語っていますし、

北斗晶さんも闘病中です。

ご家族ががんになった方も多いでしょう。

悲しいけれど、ガンはぐっと身近なものになっています。

 

実はうちの夫も胃がんサバイバーです。

もうまる10年経ったから、いまは全く問題はありません。

むしろ太れなくなってBMI値は優等生。

今度ガンが出来たら再発ではなく、新規なのだそうです。

 

麻央さんは検査を受けなかったことを

悔やんでいるようですね・・・

サラリーマンだった夫は、

NHKに勤務していた私と同じように、

年一回は人間ドック、年一回は会社指定の診療所で

健康診断を受けていましたが、

会社が違っていましたし、

お互いのドックには全く無関心でした。

 

会社に行こうとばたばたと支度をしていた

2006年2月の朝、

夫が「オレ、がんみたいなんだ」と

ぽつっと言うんです。

(え?いま、それ言うの?)と瞬間的に思いました。

だってテレビドラマで見ていた

そういうシーンは、

もうちょっと落ち着いた雰囲気の中が当たり前ですよねえ。

 

「がんって?何ガン?」と私は咄嗟に聞きました。

先輩記者の山田英幾キャスターが胃がんで亡くなったばかり。

夫は「胃がん」と答えました。

 

内心動転なんてもんじゃぁありません。

何をどうしていいのか?わからない。

夫は「どこの病院がいいのかなぁと思って」と

まるでのんきな表情。

私は朝7時まで待って、

医療に詳しい先輩記者に電話をしました。

 

「ガン」なんて、身内にもいない。

全く人生に想定外、私はパニックです。

「夫が胃がんと診断されました。

一体、どこの病院に行ったらよいのでしょうか?」

(いま思えばなんちゅ〜初歩的な質問・・・)

先輩は30分後電話をくれて、

ある病院を紹介してくれました。

その名も「国立がんセンター」

そのままやんっ!老親にバレる・・・

 

夫はドックの資料なども全部抱えて

いま毎日のように報道されている

話題の築地市場の向かいにある

「国立がんセンター」に行ったのでした。

 

再度の精密検査の結果に同行した私は

夫には胃のほぼ中央に初期の胃がんがあり

内視鏡では取れない深さであることを

主治医となったドクターSから説明されました。

 

S医師はホワイトボードを使いながら

「ご主人の胃がんは切りやすい絶好の位置にあります。」

(切りやすい位置って・・そんな簡単に言わないで〜〜)

「胃はこうなっているんですけれどね」

(この人、楽しそうに説明するなぁ・・仕事大好き人間なんだわ・・・)

「3分の2ほど切りますが、幽門と噴門は残せます」

(ゆうもんとふんもん・・なんか聞いたことあるなぁ・・・)

「全治二か月です」

 

はぁ・・・?に、2ヶ月?

あと2ヶ月しか持たないの?

娘はまだ3歳10ヶ月なんですけれど・・・

 

お先真っ暗とはまさにこの事でした。

2ヶ月?2ヶ月って4月?

いや〜ん、娘の誕生日どうしよう?

 

ドクターは「全治二か月」

と言っているのに、

「余命二ヶ月」と勝手に理解??して

ひとり絶望感に襲われていました。

 

あたまの中、ぐるぐる。呆然としていると

「はい、2月14日入院、16日手術です。」と

ドクターのテキパキとした説明が続きます。

 

がんが2ヶ月で治るはずないでしょ。

このドクターったら、何を隠しているんだろう?

死んじゃうから、ショックを受けないように?

2ヶ月で会社に戻れるなんて言うの?

 

でも悩んでいる暇もなく、

入院の準備が始まりました。

何を買ったらいいのか、わかりませんでした。

とにかくパジャマ、ガウン、スリッパ、タオル、コップ。

必要そうなものをデパートで揃えました。

もう値段が高いとか言ってる場合じゃなかった。

とにかく入院中心地よく過ごせるように、

上質なものを揃えました・・・

 

そしてバレンタインデー❤️に入院。

病院や手術の説明を受け、

暗澹たる気分になっている夫と私に

ドクターSがあっけらかんと言うのです。

「きょうは築地で外食してから

病院に戻ってきてください。」

 

はぁ???胃がん患者ですけど???

ドクターはニコニコ。

 

「じゃぁ〜せっかく築地だし、

寿司にするかぁ・・・」と

二人で寿司屋のカウンターに行きました。

 

お寿司はこれが最後なのね・・・

そればっかり考えていました。

 

このところ「築地市場」という言葉が

テレビに流れない日はないので、

本当にこの「最後の晩餐」を

思い出してしまいます。

 

すみません、自分のプチ波瀾万丈を

笑い飛ばすつもりで始めたのに。

がんの方が見たら暗くなりますよね・・・

あす後半を明るく書きますので、

きょうのところはご勘弁を。###