企業向けサービス価格、4月2.8%上昇 実質32年ぶり伸び | 元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

「経済崩落7つのリスク」、
「マネー資本主義を制御せよ!」、
「緩和バブルがヤバい」、
「日本復活のシナリオ」等の著者による世界経済と国際金融市場のReviewとOutlook

「国家の盛衰を決めるのは、政治経済体制が収奪的か包括的かの差にある」(アシモグルら)

掲題の今朝の日経ウェブ記事。

直らない日経記者の前年比を

季節調整済み前月比よりも優先して、

経済データの基本を疎かにし続ける

日経記事と言わざるを得ない。

 

3月は前月比+0.9%、4月は同+0.7%という

企業向けサービス価格の2か月連続での急上昇は、

かなり顕著であり、異様とさえ言えるかもしれない。

 

もっとも、4月企業向けサービス価格のかなりの上昇を、

まだ取り上げていないブルーンバーグや

ロイター記事よりはまだずっとマシだとは言えよう。

 

企業向けサービス価格指数(2024年4月速報) (boj.or.jp)

 

日銀が28日発表した4月の企業向けサービス価格指数(2015年平均=100)は111.9と、前年同月比2.8%上昇した。幅広い分野で人件費上昇を価格に反映する動きがあり、伸び率は3月(2.4%)から0.4ポイント拡大した。

 

プラス幅は消費税引き上げの影響があった15年3月(3.1%)以来で、同影響があった期間を除くと1991年9月(3.2%)以来32年半ぶりの大きさとなった。

 

企業向けサービス価格指数は企業間で取引されるサービスの価格動向を表す。例えば貨物輸送代金や、IT(情報技術)サービス料などで構成される。モノの価格の動きを示す企業物価指数とともに今後の消費者物価指数(CPI)に影響を与える。